素晴らしい！ぜんぶあんたのお陰だ！

呪われていた海賊もほとんど退治されたから、あとは船を取り戻すだけだ。

しかし、最後に退治しなければならないやつがいる。

わからないか？食べ物と金しか知らなかったバカな海賊どもが、どうやって俺を裏切ったと思う？

首謀者がいたわけさ。それも俺を欺くほど利口な奴がな！
甲板長 バロウサンという野郎が俺を欺く計画を立てたんだ。

ひと目で信用できない男だとわかったが、あんなに早く実行に移すとは思わなかった。後ろからガツンと殴られたような気分さ。

やつは今、俺の船の中で威張っているんだろうな。俺のキャプテン ハットをかぶってな！

バロウサンのやつもほかのやつら同様、呪いを受けたんだろう……しかし、どう変わったかはわからない。

そもそも船から追い出されてからはやつを見たことがないからな。あの船に行く方法もなかったしな。

ボートも壊れてるし、泳いでいける距離でもないし。
でも、あんたは行けるんだろ？

はあ？泳ぐのは苦手だって？おいおい、ディーヴァなんだから羽があるだろ！

キャロビアン海岸には強い風が吹くから、その風に乗っていけばいい。俺が都合のいい場所を見つけたんだ！

海岸の輸送路の絶壁にある野積み場の端から滑空してみろ。あそこに見える絶壁さ。

この俺様がじきじきに、滑空に役に立つポーションまで用意したんだぞ！これでもできないって言うつもりか？

船に着いたらあの図々しい甲板長 バロウサンを倒して、船長の帽子を奪い返してきてくれ！帽子こそが船長のシンボルなんだからな。
じゃあ、早速向かってくれ。

キャロビアン海岸には強い風が吹くから、その風に乗っていけばいい。俺が渡したポーションも忘れずに飲むんだぞ。

少しでも誤って風に乗り間違ったら、水の中に墜落するから気をつけろよ。ディーヴァの立派な羽も海水に浸ったら、使い物にならないからな。

幸運を祈る、ディーヴァよ。
いい風が吹いているなあ。

俺の船はこんな風に乗って、疾風のごとく勢いよく進むんだ。

宝物のある所に出発する時が来た。船さえ取り戻せればの話だがな。

甲板長 バロウサンさえ退治できれば、船は取り戻せるのに。

あんたが俺に船長の帽子を持ってきてくれたらな。
手ぶらってことは、船長の帽子はまだ手に入れられなかったんだろうな。

もっと急いでくれないか？

船が遠くに行ってしまうと、ディーヴァのその立派な羽でも行けなくなるだろうから。

せきたてる立場じゃないが、どうせやるならしっかりやってくれよな。
ハッハッハ！そう、この帽子さ！

俺の愛用の帽子だ。これがなくて仕方なくこのこっけいな帽子をかぶっていたんだ。

でも、これもしばらくかぶっていたら、少し愛着が出てきたな。すぐに脱ぐのが名残惜しいほどにな。

とりあえず、この船長の帽子は船を取り戻した瞬間、カッコよくかぶることにしよう。

あんたには本当に世話になった。船から無一文で追い出されたから大したものはないが、これをやろう。

有効に使ってくれよ。