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ブラック クラウド貿易団 手記集5 | |
NPC
レベル: 1 HP: 63 攻撃半径: 0m | |
Dialogs: ブラック クラウド貿易団 手記集5 ―愚かな取引編― この手記集は、様々な貿易そして取引の成功や失敗の物語を収集し、貿易団員に教訓を与えるためのものだ。 貿易団員はこの手記集の教訓を肝に銘じ、取引を成功へと導くために尽力すること。 ゴムリンは大口の得意客を確保している貿易団員だった。 パンデモニウムのバナハル地区にいる名門一族がゴムリンの顧客だった。 その家の者たちはほとんどディーヴァだったが、ホーマルンだけが覚醒できないままでいた。 一族の者たちはホーマルンの覚醒を待っていたが、20歳になってもホーマルンは覚醒できなかった。 結局、一族の者たちはホーマルンのことを諦め、一族の将来を託されていた彼は冷遇されることになった。 冷淡な扱いを受けるようになった彼は、ひたすら趣味に没頭した。 ホーマルンの趣味はアトレイアの様々な生命体を収集することだった。 平凡なザイフやカルニフから、アビスでしか手に入れられない巨大なエノスまで、ホーマルンはすべての生き物を手当たりしだいに集めた。 ホーマルンの多様な注文のおかげで、ゴムリンは貿易団でどんどんと業績を上げることができた。 他の者に取引先を奪われるのが怖かったため、ゴムリンはホーマルンが望むものは何でも手に入れてやった。 ある日、ホーマルンが天界にいるというデッド ポイズン ドライネクを手に入れてきてほしいと頼んだ。 そもそもドライネクは危険な生物だったが、その中でもデッド ポイズン ドライネクは特に危険だった。 あまりに危険な動物は扱わないことにしていたが、ホーマルンという大口の得意客を失うことを恐れたゴムリンは、デッド ポイズン ドライネクを手に入れてきた。 ホーマルンは大喜びしながら自分の動物園にデッド ポイズン ドライネクを入れた。 しかし、それが悲劇の始まりだった。数日後、ホーマルンはデッド ポイズン ドライネクに噛まれて死んでしまったのだ。 ホーマルンの遺族は怒りに身を震わせた。直ちにデッド ポイズン ドライネクの入手ルートに関する調査が始まったのだ。 結局、貿易団のパンデモニウム支部長が謝罪して莫大な賠償金を支払うことになり、ゴムリンは貿易団から追放された。 しかし、残念なことにゴムリンが貿易団に与えた被害はそれ以上だった。 貿易団に対する不信と誤解が膨らみ、しばらくの間バナハル地区では取引きができなかったため、その被害がどれだけ大きかったのかは推測できないほどであった。 追放されたゴムリンは現在クァイリン貿易団で働いているが、そこでも信頼を得ることができず閑職に追いやられている。 このような一瞬の愚かな選択により貿易団に大きな被害を与えるようなことはあってはならないという教訓だ。 ゴムリンがただ取引先を失うのが怖くてデッド ポイズン ドライネクを手に入れたのは最悪の選択だった。 ホーマルンを引き止めたり他の動物を勧めたのであれば、ホーマルンを失望させることはあっても死なせることはなかっただろう。 それに、取引先を失うことも莫大な賠償金を支払うこともバナハル地区全体で信頼を失うこともなかっただろう。 賢明な貿易団員なら、一度の取引が将来にどんな影響を与えるのか、じっくり考えて動くべきだ。 |