プレーヤー、ようこそ。

連絡したのだが、こんなに早く駆け付けてくれるとは、本当にかたじけない。

大神殿に来るのは、久しぶりのようだな。

最近のパンデモニウムの様子を見てどう思う？
細かいことを除けば、パンデモニウムが以前とは大きく変わったことはない。

怪しい影を見たというくだらない話や、パンデモニウムのオードの流れが前と同じではないから寝坊したと言い訳する者がいるが、ひとつずつ見れば、それほどたいしたことはない。

ところが、最近しばしば良くない予感がする。いつもなら軽く受け流していた話も聞き捨てることはできん。

よく調べてみたいところだが、詳しく調査できるような者がいるか疑問だった。
プレーヤーなら、私の悩みを解決してくれる適任者ではないかと思って連絡したのだ。

パンデモニウムを見渡して、何か事件がないか確認していただけるとありがたい。

まず、ヘイムダルが管理しているパンデアナンに問題が生じたそうだ。何か助けがいるか聞いてみてくれ。

ビフロスト橋にいるヘイムダルのところに行けば、話してくれるはずだ。
やあ、久しぶりだな。

だいぶ立派なディーヴァになったようで頼もしいぞ。
パンデアナンのことだな！

パンデアナンは、パンデモニウムの繁栄と平和を願うポーラだ。

ところが、数日前から霜でも降りたかのように枯れている。オードのエネルギーが安定しているパンデモニウムでは絶対にありえないことだ。

今まで一度も枯れたり、病にかかったことはなかった。パンデアナンを生かそうと、いろいろな方法を書いて解決策が分かりそうな人に手紙を出したんだが、何の実りもなかった。

ところで、ノスフォルドのテンペル寺院から、創造の力を持つディーヴァならパンデアナンをよみがえらせる事ができるという返事が来た。
パンデアナンはシルケに任せている。

とにかく、ここよりはオードのエネルギーで満ちあふれているからマシだろう。

バルデール様がプレーヤーを使いとしたのは、この事件を解決する適任者だと考えたからだろう。

だから、パンデモニウム大広場に行って、凍りついたパンデアナンをよみがえらせるのに最善を尽くしてくれ。
(霜が降りたように凍りついた茎から新芽が出ている)

(自分の中にある力でパンデアナンに生命力を吹き込める気がする)
どうしたんですか、パンデアナンに呪文でもかけたのですか？

今までどれだけ手塩にかけて面倒を見ても、快方にむかう様子もなかったパンデアナンが一瞬で蘇りました！

本当に不思議な力を持ったディーヴァ様ですね。

ディーヴァ様。せっかくここへいらしたのですから、私の頼みをもう1つだけ聞いてくださいませんか？
散歩していて出会ったゲンペルスの話のせいです。

氷のように透明なうろこに覆われた生物のようなものが、パンデモニウムにいるかと聞くので、調べてあげると言ってしまったのです。

ペット ブリーダーのエルディールやカティンに聞いてもそんな生き物は見たことないと言うのです。

あの遠い龍界ならまだしも、パンデモニウムにいるわけがないでしょう。私はなぜ調べてあげると言ったのか、後悔しています。
そこでなのですが、プレーヤー様ならわかるかもしれないと思ったのです。

いままで各地を巡り、その名を広く知られていると、パンデモニウムまで名声が評判になっています。

ディーヴァ様ならゲンペルスの気がかりを解決してくれると思います。

ディーヴァ様が私の頼みを聞いてくださるなら、ヘイムダムにパンデアナンが回復したことを代わりにお伝えします。

いかがですか？このくらいなら公平な取引ではないですか！では、よろしくお願いします。
はじめまして。

(微妙に微笑みながら)香ばしくて甘いオデラーでも、ひとつどうですか？
数日前ヅィハリマンが酒場に入ってきては、パンデモニウムで龍族を見たとか、世迷いごとを言うのです。

氷のように透明なうろこに覆われた巨大な身体だったとか……もちろんいつも酔って騒いでいるのですから、誰も気にしませんでしたけどね。

でも、いつも笑い話をしていた男が突然真剣に話すので、何故か気になってレティアに話をしたのです。

大したことでもないので忘れていたのですが、忙しいディーヴァ様をここまでご足労いただくことになるとは、申し訳ありません。

ディーヴァ様も気になさらずに、休んだらお帰りください。
私が余計なことを言ったせいで、忙しいプレーヤー様にご迷惑をかけたかもしれませんね。

気になるのでしたら、ヅィハリマンがいるところを教えます。

たぶん、いまごろ飛行船の乗船場の近くでのんびりしているはずですよ。

ディーヴァ様に失礼なことがないといいのですが、ないとは言い切れませんね。
みんな、オレが酔っ払ってるというがな……ヒック。

オレはまともだ。

おまえ、いや、君……ヒック。

何の用だ？
オレが飲んでなかったら、一発で解決してやるっつーのに……ヒック。

こう見えても、小さいころはケンカは強かったんだぞ。

ヘヘッ、あんまりそんな目で見るんじゃねえよ。

その氷のうろこに覆われたバケモンみてぇなのが……。

オレをにらむんだよ！
(鋭い目つきで)はじめて見たが、

(鼻をフーフーしながら)まちがいなく龍族の匂いだった！

オレの言うことが信じられないなら飛行船の乗船場の寂れたところに行ってみな。

少なくともオレが落としたキルシェ酒のビンを見れば、ウソじゃないってわかるだろう。

(もう一度口元に笑みを浮べ)もう一度言うが、オレの気は確かだぜ、ヒック。
(パンデモニウムでよく見る酒ビンだ)

(ビンの中に何も残っていないが、甘いキルシェ酒の香りが残っている)

(ヅィハリマンが落とした酒ビンと一致する)

(酒ビンを調べてみると、酒を飲んだわけではないのに寒気が感じられる)
パンデモニウムをよく見回ってきたか？

怪しいヤツを見たり、怪事件がなかったか気になる。
火で焼けたスクロールと生臭いかさぶたがまとわりついたガラス瓶だな。

その上、ドラカン 魔法士が攻撃して消え去ったとは……。

(顔をしかめて)不吉な前兆だな。

(火に焼けて一部だけ残っているスクロールを拭いつつ)文字が書かれているが……。

調べてみるから、少し待ってくれ。
龍族語で書かれたスクロールとは、ドラカン 魔法士はいったい何をしようとしていたのか……。

(詳しく読みつつ)まともに残っている部分はほとんどないが……。

これは何かを呼び出すための呪文だ。

その上、このビンにまとわりついている物を見たか？邪悪なエネルギーを吹き出している。

これは、龍族の血ではないか。どういうことかわからんが、とんでもないことが起きているに違いない。
(こめかみを押しながら)だんだん悪い予感がしてきた。

パンデモニウムの栄光と繁栄の象徴であるパンデアナンが凍りついたこともそうだが……。

龍族が血で書いた魔方陣に……何かを呼び込むスクロールまで……。

これらの物がパンデモニウムの中にあることだけでも、ありえないことだ。

(片方の手を頭に当てつつ)ああ、これは……まさに……。
あの夢、あの夢が……。

最近、何だかわからない不安のせいで、あまり寝付けなかったのだ。

何か恐ろしい夢を見たはずなのだが、起きるとどんな夢だったか、全く思い出せん。

いくら考えても何の夢なのか思い出せないから、起きている時も心が重かった。

でも、これらの物を見ると、頭を刺すような衝撃とともに今まで思い出せなかった夢の内容が、脳裏をよぎるのだ。
少し不気味な夢だった。

パンデモニウム大広場の空の向こうに、黒い雲が押し寄せ、一瞬にして闇に覆われる。

黒い雲の間に、何か燃える目のようなものがひらめいていたが……本当に不気味な感じだった。

これはただ事ではない。パンデモニウムの安全に何か問題が生じているのは、まちがいないのだ。

おぼろげだったものを、突然鮮明に思い出した。
(首を振りつつ)今、全てがはっきりした。

(胸を叩いて)神が私に信号を送り続けていたのか……。

脳裏を押さえつけていた実態がやっとわかったとは……。

今まで強固だったパンデモニウムの結界に問題が生じたのだ。

そうでなければ、龍族が魔界の心臓部まで来れるわけがない。
結界に異常が生じたパンデモニウムを龍族が狙っているとしたら、これから何が起きるかわからない。

私はパンデモニウム中に問題を知らせて、対策会議を招集し、パンデモニウムに生じた問題と対策を準備するのに最善を尽くす。

本当にありがとう、プレーヤー。この重大な事実に気づかせてくれて、どれだけよかったことか。

これからパンデモニウムに何が起きようと、真っ先に駆け付けてくれることを願う。よろしく頼む。