ID: 730094
シューゴ ギルドの歴史2
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レベル: 1
HP: 63
攻撃半径: 0m

Dialogs:

作者の弁

「シューゴギルドの歴史」第1巻では、エリュシオン商圏の征服者、チェンガルン ギルドについて調べた。

第2巻ではチェンガルン ギルドに立ち向かい、新しい勢力へと成長したウインド ブリーズ商会について見ていこう。

多くの天族にシューゴの歴史を理解し、ギーナの哲学に関する教訓を得てほしい。

シューゴ ギルドの歴史2:ウインド ブリーズ商会の巻

チェンガルン ギルドがエリュシオンと天界のギーナの流れを手中に収めていた時代、彼らの勢力を阻止できるものなどいないと思われていた。

チェンガルンは大規模な資本を武器として、数多くの小規模なシューゴ商団を自分たちに合併、またはギルドの命令に従うことを要求した。

間もなく、大多数のシューゴ ギルドがチェンガルン ギルドの統制を受け、チェンガルン ギルドはエリュシオンの経済を崩壊させるほどの影響力が持てるまでに発展した。

組織が肥大化するにつれ、ギルド内部でも富の分配をめぐる問題が絶えなかった。とりわけ、長老たちの独裁、独占に対する不満の声が出始めた。

このように、内外でチェンガルン ギルドに対する批判の声が大きくなり始めたころ、ウインド ブリーズ商会が嵐のように登場した。

ウインド ブリーズ商会の初代首長、リジェリンリンは、チェンガルン ギルド直系の後継者の1人だった。

リジェリンリンはハツラツとした正直な人柄で、その周りにはいつもシューゴが集まっていた。

幼いころからチェンガルンの後継者として特別教育を受けてきたが、当の本人は商売やキューブ製作にさほど興味がなかったと伝えられている。

自由奔放でギーナより宴会を好むリジェリンリンが、商圏をめぐる権力争いの中心に立ったきっかけは明らかになっていない。

ただ、彼女の兄であるソルモンが後継者争いに敗れて辺境の地に左遷された後、魔族と天族との戦いに巻き込まれて亡くなったことに関係があるのではないか、とかろうじて推測できるだけだ。

その後、リジェリンリンは幼い少女から立派な指導者になった。

長老会の富の独占によりチェンガルン ギルド内部の不満は極限に達し、疎外された階層や若いシューゴたちはリジェリンリンを中心に集まっていた。

リジェリンリンはシューゴをひき付ける魅力と果敢な行動力とを発揮し、ギルド内は革命の雰囲気に満ちていた。

チェンガルンの後継者になるために身につけた知識や経験を利用し、リジェリンリンはまたたく間に商圏を拡大していった。

しかし、すでにキューブ市場の大部分を掌握していたチェンガルン ギルドをしのぐことは容易ではなかった。

リジェリンリンはチェンガルンに勝ち抜くため、新たな事業に手をつけたのだ。

それが運送業と委託販売業だ。

リジェリンリンは疎外されていた運送業と委託販売業で大きな成功を収め、運送業者や委託販売業者から強力な支持を受けることになった。

とうとうリジェリンリンは、ウインド ブリーズ商会という看板を掲げてチェンガルン ギルドから独立した。

チェンガルン ギルドの長老たちは、ウインド ブリーズ商会はわがままな幼い女弟子の遊びに過ぎないと鼻で笑っていた。

実際、わずか数年の事業であげた成果でチェンガルンの巨大資本と競争することは無理だった。

ウインド ブリーズ商会は、チェンガルン ギルドが起こした小さな波が来ればすぐに転覆してしまうような大海原の小船にすぎなかった。

しかしある時、キューブの相場操作事件が発生したことで状況は一変した。

日々上昇するキューブの価格に憤怒していた人間やディーヴァは、相場が操作されているという噂を聞くとチェンガルン ギルドを非難し、不買運動を展開した。

チェンガルン ギルドの信用は地に堕ち、目先の利くリジェリンリンはこのチャンスを逃さなかった。

ウインド ブリーズ商会の勢力は日増しに大きくなり、チェンガルンの長老たちもこれ以上リジェリンリンたちを無視することができなくなった。

ウインド ブリーズ商会の勢いを阻止するため、金銭的な妨害工作はもとより、リジェリンリン個人に対する懐柔が何度も試みられた。

しかし、リジェリンリンは屈せず、ウインド ブリーズ商会は天界の商圏をチェンガルンと二分する巨大勢力へと発展したのだった。



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