ID: 730181
亜人種報告書5 - ライカン族
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レベル: 1
HP: 63
攻撃半径: 0m

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1. 部族の分類

現在までに把握しているライカン部族は全部で7つであり、魔界全体に散在している。

ライカンは部族意識がとても強いため、部族別に小規模な集まりを形成しながら生活しており、部族ごとにそれぞれ特性と歴史とを持っている。ライカン部族を分類するにはいくつかの視点があるが、下記の2つが代表的だ。

第1は、龍族との友好度によって親龍族ライカンと独自路線ライカンに分けるという視点である。この場合、レッド メーン族とシルバー メーン族が独自路線の部族にあたり、残りは親龍族勢力に分けることができる。

第2は、ライカン最初の英雄である黎明のゼンカカを基準に、古代部族と新生部族に分けるという視点である。これに関しては2章で詳しく説明する。

2. 部族発達の歴史

古代ライカンは大きくクロウ族、メーン族、アイブロウ族とその他の小部族に分かれている。ゼンカカは、龍族の支配下にあったライカンを1つの勢力に統合した。ゼンカカの指導の下で、ライカンは繁栄の時代を迎えることができたが、彼が死ぬと各部族はばらばらに散らばった。

一部は過去の部族の形でふたたび独立して伝統を受け継いでいき、ゼンカカの子供たちは残りの勢力を集めて、アッシュ メーン族、レッド メーン族、シルバー メーン族という新生部族を誕生させた。

ゼンカカがライカンを1つに統合したときに、種族全体の結束を強める努力の一環として、さまざまな部族から妻をめとった。

そのうち、1番目の妻リアガタンは、メーン族の源流であるフォグ メーン族出身である。フォグ メーン族は、ゼンカカに一番先に合流して統一の協力な支えとなった。

しかし、フォグ メーン族の強力な母系伝統はゼンカカと摩擦を起こし、ゼンカカが死ぬとリアガタンは自分の部族に戻ってフォグ メーン族を率いた。

古代ライカンの巨大勢力だったクロウ族は初めからゼンカカの部族連合の提議に好意的ではなかったという。

彼らはゼンカカの死後、最も先に連合を破棄して龍族との緊密な関係を復元した。

しかしクロウ族は大崩壊を経て龍族に仕えるブラック クロウ族と、アーティファクトの守護神に仕えるアイス クロウ族に分化した。

アイブロウ族の代表格はフロスト アイブロウ族ライカンだが、彼らはあまりにも閉鎖的な部族社会を成してきたため、詳細はほとんど知られていない。

ただ、どのライカン族よりも卓越した魔法能力を持っているということだけが知られている。

3. 地域別の分布

1) イスハルゲン

ドゥバロ渓谷の一帯とオデラー栽培地には、アッシュ メーン族ライカンとドンドン族が共生している。

アッシュ メーン族ライカンは、部族の規模としては小さい方で、主に平原に住む他の地域のライカンとは違い、峡谷の間の比較的狭い所で生活している。

アッシュ メーン族は、ゼンカカの2番目の妻が産んだ息子が立ち上げた部族だが、千年戦争の時に龍族に積極的に協力した。

現在も魔族に敵対的な態度を保持している。

2) アルトガルド

アルトガルドは古代からライカンが勢力を振るっていた土地であり、ゼンカカの墓を含めいろいろな遺跡があるライカンの聖地である。

大ライカン戦争を通じて多くのライカンが討伐されたが、生き残ったブラック クロウ族は依然として脅威的だ。

ブラック クロウ族は、ゼンカカ以前から龍族に仕えてきた骨の髄まで親龍族派であるため特に留意する必要がある。

アルトガルド要塞を基準にして、東側にブラック クロウ族の駐屯地と村がある。ここがブラック クロウ族ライカンの本拠地である。

要塞の西側にはムーグルの村であるムームー族の耕作地と村がある。ブラック クロウ族ライカンがここでムーグルを守ってやる代わりに、オデラーを供給してもらいながら共生している。

3) モルヘイム

3種類のライカン部族がモルヘイムの西部の外郭地域のほとんどを握っている状態である。

中西部には、アイス クロウ族とムンムン族が定住しており、フォグ メーン族とヌヌ族が南西部に、シルバー メーン族とブムブム族が中南部に定着している。

アイス クロウ族とフォグ メーン族は両方とも魔族に敵対的ではあるが、生活方式が大きく異なっていて互いに交流もない状態である。

アイス クロウ族は古代クロウ族の一派で過去には龍族に仕えたが、大崩壊以後にはアーティファクトの守護神に仕えている。

彼らと一緒に生活するムンムン族は、他のムーグルとは違い水中で育つ水ニンジンを栽培している。

フォグ メーン族は、古代から龍族に従い、特に黒い龍に対する忠誠心が強いとして知られている。

フォグ メーン族とシルバー メーン族は激しく対立していて、長い間さまざまなことで衝突してきた。

衝突の原因は、信仰を理由とするものだった。シルバー メーン族がゼンカカとライカン先祖の神に仕え、一方のフォグ メーン族は龍族に仕えていた。そのためシルバー メーン族は、フォグ メーン族はライカンの恥であると非難している。

このような対立関係が、領土拡大と絡み合い、最近両族の間には全面的な戦争が勃発し、シルバー メーン族 ライカンはほとんど壊滅した状態である。

参考までに、フォグ メーン族はゼンカカの死後1番目の妻が帰ってからより拡大され、シルバー メーン族は4番目の妻の娘が立ち上げた部族である。

4) ベルスラン

ベルスランの東南部にはレッド メーン族とフロスト アイブロウ族がいる。

親龍族勢力であるフロスト アイブロウ族とライカンの正当性を主張するレッド メーン族が反目していたが、最近情勢が急変した。

ベリトラ指揮下にあったヴォカルマ軍団がベルスランに侵入できるよう手を貸したフロスト アイブロウ族が、こともあろうに龍族に全滅させられたのだ。

パンデモニウムでは、ヴォカルマ軍団がフロスト アイブロウ族を壊滅させた原因について、注意深く調査しているところだ。

レッド メーン族ライカンはゼンカカの3番目の妻が産んだ息子が立てた部族で、ライカン独自の文化に対する誇りと自尊心が強い。

4. 部族間の葛藤関係

ライカン族は同族意識が弱く、互いの文化や宗教のことには関与してこなかったので、歴史的に大きな対立はなかった。

モルヘイムのフォグ メーン族とシルバー メーン族の深刻な対立は、とても例外的な現象であった。

一部のライカン研究家は、フォグ メーン族とシルバー メーン族の根深い反目について、ゼンカカの複雑な婚姻関係をその原因として挙げてもいる。

ゼンカカが4番目の妻を寵愛したことと、1番目の妻が跡継ぎを産めなかったことが後日の対立を大きくしたというのである。

しかし、これは長い歳月にわたる対立を拡大解釈した内容に過ぎず、現在の部族間の対立状況に繋がる根本的な原因ではなかった。

両部族間の対立は、自分の領域の中で徹底して部族単位で生活するライカンの習性から由来したものである。

部族を優先し、種族意識が弱かったライカンは、部族の領域に対して過度なほど執着する傾向がある。

モルヘイムのフォグ メーン族とシルバー メーン族は大ライカン戦争で魔族の討伐隊に追われ、本来の領域を失って西南部地域に追い出された。

新たに定住した地は、部族が生活するには十分ではなく、さらに両部族の境界が近すぎた。

自身の領域が侵されることを極端に嫌う習性は、結局隣接した2つの部族間の紛争に繋がったのである。



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