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伝説の武器の物語 | |
NPC
レベル: 1 HP: 63 攻撃半径: 0m | |
Dialogs: 伝説の武器の物語 第1巻 ―プロローグ 人間とディーヴァの歴史は、戦乱で埋め尽くされている。 敵を倒してこそ生き残り、功績を立ててこそ名声が手に入った時代を生きていく中で、武器や防具に対する関心が高くなっていくのは当然のことだ。 人間、シューゴという区別なく、職人たちはさらに強力な武器を作ることに没頭した。戦場の英雄は生き残るために、または出世するために、さらに強い武器を求めた。 数え切れない人が死に、消えていった。様々な噂が飛び交う中で英雄たちの話が脚光を浴び、伝説的な武器に関する噂も増えていった。 それらは口づてに伝わり、子どもだましの伝説にすぎないという意見もあるが、実際に存在する武器だとする学説も多い。 この本では数多くある有名な武器について、その一部を話そうと思う。もちろん、それを信じるか信じないかは読者の自由だ。 1. 龍剣の伝説 龍剣は、探検家や未知なる物を探求する考古学者にとってはかなり有名な伝説だが、一般の人びとにはそれほど知られていない話だ。 われわれが龍剣と呼ぶ武器が、本来どういった名前だったのかはわからない。 ただ、龍族と深い関連があるために龍剣という名前で呼ばれるようになったのだ。 遠い昔、龍族がまだ堕落していなかったころ、龍族の子孫はアトレイア全体で隆盛していた。 ドラカンはアトレイアの秩序と支配のために巨大な都市と武器を作った。そして、ドラカンの力の前に数多くの種族が服従した。 龍剣も同じく、その時代にドラカンが作ったものだと伝えられている。 武器を作った理由については詳しく知る方法がない。龍族の都市を守るため、あるいは龍族の支配者による命令かもしれない。 どんな理由であれ、ドラカンの職人はアトレイアのすべての力を武器に吹き込み、とても丁寧に作り上げた。 光の属性を持った金属と、暗闇の属性を持った金属を別々に溶かして合わせた。破壊と再生の願いが込められた歌を歌いながら金属を叩く。 そして、それを長い時間アビス シャドウに置いて熱を取った。剣の刃が安定した後は、最後に炎と氷を利用して鍛えたらしい。 完成した龍剣は、ドラカンの英雄に捧げられたという。 龍剣の能力に関してはとても多くの話が伝えられている。龍剣を持ったドラカンは、願うだけで剣を動かすことができたという。 黒岩石と剛鉄を同時に切るほど強く、火と水にも強く、常に持ち主に勝利を与えてくれた。 剣は主人に素直に従い、主人と生死をともにした。主人が死を迎えると、剣も同じく自らを破壊し、8つのかけらとなって世界のどこかに散らばったという。 そして、その8つのかけらを集めて龍剣の魂を屈服させた者が、その剣の次の主人となった。 龍剣の強い力がもたらすものは幸運だけではなかった。誰もが龍剣を欲しがったためだ。 次の主人になろうとするドラカンたちの間で、龍剣を持ったものは自分の命を守らねばならなかった。 1人の死がなければ、次の者が龍剣を手に入れることができないからだ。ドラカンは龍剣をめぐって互いに殺し合い、熾烈な戦いが終わることはなかった。 だが、そんな栄光もつかの間のこと。ドラカンが堕落した後は龍剣の力も衰退した。ドラカンは新しい力を求め、過去の遺産は忘れ去られた。 アトレイアの守護者だった龍族の意志は薄れ、龍剣の力も同じく弱くなっていった。 最後に龍剣を手に入れたのは、何の取り得もないドラカン兵士の1人だという。 兵士はエレシュランタで死に、龍剣は再び8つのかけらとなって散らばった。 それから長い年月が経ったが、再び龍剣を見たものはいないという。 2. ジャイアント オーブ伝説 2つ目の話はジャイアント オーブに関する伝説だ。昔話に関心のある読者であれば、一度は聞いたことがあるだろう。 ジャイアント オーブは、伝説の武器の中でも実際に存在した確率が高いと評価されている。特に古代巨神兵の遺跡と関連があると言われているが、まだ何も判明した事実はない。 大崩壊以前に生きていたという職人ナヌスは強いこだわりがある性格で、武器を作る材料も自分で探しに行っていた。 そして、よい材料となりそうな鉱物を探すためにあちこち聞いて回っていたとき、不思議な噂を耳にした。 鉄夫の話によると、地中奥深くにはとても大きな広場があり、そこには暗い空を照らすアイオンの光のように明るい光を放つ岩があるらしい。 ナヌスは鉄夫が案内した場所に行き、地面を掘って掘ってまた掘った。悪臭の漂う暗い洞窟を歩き、さらに歩いてやっとのことで大きな広場にたどり着いたという。 汚い洞窟の先には巨大な石造の廊下があった。 平たく石を敷き詰めた廊下はレギオンが1部隊通れるほどに広く、どこからか明るい光が差し込み、暗くはなかった。 廊下を通り抜けると鉄夫が話していた大きな広場が現れた。広場は、ドラゴンも住めるくらいの高さで大きかったという。壁には美しい装飾が施され、勇壮な石像が置かれていた。 広場にはナヌスが探していた輝く岩があった。光る岩は生命力に満ち溢れ、強大な力を持ち、息が詰まるほどだったという。 ナヌスがその岩に触れようとしたとき、周りの石像が動き出した。 ナヌスは石像に攻撃され、やっとの思いで光る岩のかけらをポケットに詰め込んで逃げ出した。 ようやく外に出てポケットの中を見ると、輝く石は光を失い、平凡な石ころになっていた。 ナヌスは失望することなく、その石を磨いてオーブを作った。 完成したオーブはとても平凡だった。形はゴツゴツしていて、その能力もあまり使い物にならなかったという。人びとはナヌスが命を懸けてまで作ったオーブを見て失望し、コソコソと耳打ちを始めた。 しかし、オーブが完成して間もなくナヌスは死に、オーブは記憶の中から消え去った。 オーブが伝説の武器として名声を得始めたのは、ナヌスが死んでかなり経った後だ。 龍族との戦いの真っ最中、エリュシオンの町に変な噂が流れた。ほとんど死にかけていた兵士が無事に帰ってきたというのだ。 それは、折れた腕をつなぎ、引き裂かれた皮膚を再生させるという神秘の力を持ったオーブに関する噂だった。 どんな致命的な傷も、オーブの持ち主を死なせることはできなかった。人びとはそのオーブをジャイアント オーブと呼んだ。 オーブを手に入れた兵士は、どんな危険な任務でも生き残り、天族のために名誉をあげることができた。 だが、強力な武器に依存した者の結末がいつもそうであるように、オーブを持った兵士の幸運もそう長くは続かなかった。 兵士は戦闘中にオーブをなくし、その事実に気づかず無謀な戦いに挑み、消えていった。 その後、ジャイアント オーブの行方はわからなくなった。聞こえてくる噂によると、龍族の手に渡ったという。 すぐさま天族の兵営に恐ろしい噂が流れた。 龍族がジャイアント オーブを拷問に使うというのだ。ジャイアント オーブの力に捕われた人間は死ぬこともできず、終わりのない苦痛を強いられながら龍族の拷問に苦しまなければならなかった。 この話の真偽は確認できないが、ジャイアント オーブが天族の前から姿を消したことは事実だ。 伝説の武器の物語 第1巻 終わり (第2巻に続く) |