いらしたんですね。お待ちしていました。

シエルの遺物がものすごい危険を秘めているという話は伺いました。もちろん、イズラフェル神の話も。

カルン様はまだ秘密にしておいたほうがいいと言いましたが、数人の元老はもう知っているようでした。

ひとまず、イズラフェル神について考えるのは後にしましょう。龍族の動きが怪しいという報告が入ってきたんです。

亀裂調査団の前哨基地に行き、どういうことか調べてきてくれませんか。

詳しい状況はニティアが教えてくれるでしょう。
カルノン様に言われていらした方ですか？私は守護隊を送ってほしいとお願いしたのに……。

あ、あなたのことが信じられないというわけではありません。ただ、何か誤解があったのかと思って言っただけです。

私が支援を要請したのは、最近ドラカンの動きが妙にあわただしくなったからです。

あちこち手当たりしだいに何かを探しているようなのですが……。

プレーヤー様。破壊された封印の地の上層部でドラカンが何を探しているのか、調べてきてください。

第57 ドラカン 一級捜索兵を退治しているうちに、きっと1人くらいは口を割ってくれるはずです。
亀裂調査団の前哨基地に深刻なことでも起きていたのですか？

どれくらい深刻でしたか？
信じられませんね。ティアマトがすでに守護者の存在を知っているなんて……。

あ、説明しないとですよね。シエルの遺物が持つ力を封印する方法が1つだけあるんです。

それはずばり、強力な遺物の守護者であるユピティネアの力を借りるんです。

徹底して秘密にされてきた存在なのですが……一体ティアマトは守護者の存在をどうやって知ったのでしょうか？

プレーヤー様、こうしている場合ではありません。龍族が先に守護者を見つけてしまったら、もうおしまいです。

彼女の最後の行き先はドバリム地下工房だと言われています。私がそこまでお送りしますから、守護者の行方を捜してみてください。
(「亀裂の最も深い、限りなく透明に近い流れの場所へ来い」)

(手を当てると、心の中に静かな音が伝わる)

(煉族特有の澄んだエネルギーが宿った音だ。守護者が自分の位置を知らせるために設置しておいたに違いない)
守護者がいる場所を見つけたようだな。

まさか、その情報をカルノンに教えようなどと考えているわけではなかろう。

あの女は魔族にも守護者がいる場所を教えるだろうし、そうすれば、そのうち魔族が守護者の力を牛耳ってしまうかもしれない。

決定的な瞬間に邪魔をしてでもだ。経験したばかりだから、魔族の邪悪さは誰よりもよく知っているだろう。

天秤は結局、力の強いほうに傾くのだ。偽りの平和の広場に立っているディーヴァよ、純粋さを捨てたまえ。

守護者は1人で探したほうがいいだろう。
レパル……いや、イズラフェル神……。

あの方のおっしゃることは正しい。カルノンにすべてを話す必要はないだろう。

守護者探しは君1人でやりたまえ。

ただ、気になるのは……なぜイズラフェル神がわれわれ天族の味方をするのかということだ。

うう～ん……わからん。あの方の考えていることはわからん。