ああっ、もう終わりだ！

20年の料理研究家としての人生もこうして終わってしまうんだ。
あと何日かすると、エリュシオンで大きな料理大会が開かれる。天界の有名な料理人はみんな参加する大会なのさ。

今回私は魚のすり身を添えたハイヴのステーキを出品するつもりだったのに、肝心のハイヴ肉がなかなか手に入らなくてね。

だから自分でハイヴを狩ることも考えた。だが、私は死んでいる獣はさばけるけれど、生きているものはとても怖くて……。

急用がなければ、ちょっと手伝ってくれないか？
ピンク ビーク ハイヴを狩り、ハイヴ肉を手に入れてくれ。

クリオネ湖にたくさんいるはずだ。

そしたら、ハイヴ肉を湖の釣り場にいるフェイラに届けてくれるかい。

私の妻なんだが、今料理用の魚を釣っているところなんだ。
何のご用件でしょう。

傭兵に何か依頼した覚えはありませんが。
あぁ、うちのだんなが料理の材料を頼んだ方がプレーヤーさんだったんですね。

それで、ハイヴ肉はどこですか？

材料の調達が遅れると、プレーヤーさんを恨むかもしれませんよ。ですから、急いでピンク ビーク ハイヴの肉を手に入れてきてください。
あぁ、うちのだんなが料理の材料を頼んだ方がプレーヤーさんだったんですね。

この鮮やかな色！肉汁が最高においしそうですね。

ありがとうございます。だんなが強引に頼んだはずなのに、快く材料を持ってきてくださって……。

お受け取りください。少しですが、私とだんなの気持ちです。