今すぐにゲルクマルスの滝へ行ってちょうだい。あそこの人工オード生成機に問題が発生したのよ！

よりによってあそこだなんて。ゲルクマルスにある生成機の中で一番重要なやつなのに……。

知ってるでしょうけど、ゲルクマルスの大気にはオードがとても少ないの。だから、あちこちに自然の力をオードに変換する人工オード生成機を設置してあるのよ。

充分な量とは言えないけど、結界の中とさほど変わらない程度の力を発揮できるようにしてくれる。ゲルクマルス遠征のため、ルミエル神から授かった偉大な発明品なの。

特に、ゲルクマルスの滝の下流にあるクルッグ盆地試験場の水晶は、ゲルクマルス要塞にあるルミエルの水晶で、人工オードを送るのに中心的な役割を果たしているわ。

軍団兵の中で一番信頼できるアングラドをあそこに送ったのも、そんな理由からだったの。ところが、そのアングラドが手紙をよこしてきたのよ。人工オード生成機に原因不明の異常が発生したってね。
ゲルクマルスの戦争の勝敗は、いかにオードを確保できるかにかかっているの。人工オード生成機を守り抜かなければ、退却を余儀なくされるでしょうね。

クルッグ盆地の試験場にある人工オード生成機は、すでに作動していないと聞いたわ。それで、アングラドはすっかり自暴自棄になっているらしいわ。

このままだと、確保できるオードは減る一方よ。

これが大問題になる前に、あなたにこの件を解決してほしいの。

まずはアングラドに会ってみて。適任者を送ると言っておいたから。
プレーヤー！軍団長のおっしゃっていた有能な適任者とは、君のことだったのか。

試験場はデンスケルに任せて、解決策を探ろうと努力してはみたものの、どうしても見つからない。他の地域では問題なく作動している人工オード生成機がどうして誤作動を起こすのか、さっぱりわからない。

心当たりはないが、少し気になることがあるんだ。

(声を低くして)煉族元老のエシールという男がこの野営地にいるのだが、オードやドラナのことなら何でも知っていると聞いて助けを求めたんだ。

ところがあのジジイ、知らないとかうそぶきやがった。絶対何か隠してるに違いない……。

私が何を聞いても答えてくれないんだ。そこで君に聞き出してもらえないだろうか？
わしはゲルクマルスで数百年生きてきた。

ここで起きとるすべてのことは、空気中に漂うエネルギーの流れだけでわかるんじゃ。

だから、なぜそなたが来たのかもわかる。

しかし、わしには何も言うことなどない。
わしが様々な種族と長年共存できたのは、他種族のことに関わりを持たんかったからじゃ。

しかし、今度の件は助けを求めてきたエリムと関係があるから、ひとつだけ教えてやろう。

この周辺のエネルギーが乱れはじめたのは、クルッグ盆地にカスパールの伝令が現れたころからじゃ。

そなたたちの設置した人工オード生成機が作動せんのは、異変の始まりにすぎんじゃろう。聖樹カスパール内部ではきっと何か恐ろしいことが起きとるに違いない。

カスパールの伝令を探して、そなたの知りたいことを聞きゃあいい。しかし、そなたがエルムとそれなりの関係でなけりゃ、簡単には答えてくれんじゃろう。
カスパール様の中で始まった、正体不明の歪み……。

助けを求めて導かれてきた、オードでありながらオードではないものに。

カスパール様が求めていた物ではなかった。試験場にある人工オード生成機は。

その代わり君を見つけた、強いオードが感じられる者よ。

君は間違いを正すべき者だ、カスパール様の中に入って。

だからといって、簡単に信じるわけにはいかない、よそ者の怪しいディーヴァを。

証明しろ、君がエリムの友人であることを。
エリムの友人ではない、君は。

友人ではない者の言うことは信用できない、いくら強いオードの力を持っていても。

証拠を見せよ、君がカスパール様を助けることができる証拠を。

倒せ、エリムを蝕むスティッキー スコライムとサイクロン発光体を……。

エリムを助けてくれ、私が君のことを信頼できるように。
エリムは絶対に忘れない、仲間を助けてくれた恩を。

受け入れてやる、エリムのために戦ってくれた君を。

これを受け取るんだ、カスパール様の実と涙。

君の持っている能力をすべて引き出すことができる、カスパールの実を食べれば。

危険なときに使え、カスパールの涙は。

カスパール様のところに送ってやろう、支度が終わったら。
カスパール内部にはとけ込めない、そのディーヴァの強さでは。

ディーヴァの力は強すぎる、カスパールのエネルギーを乱してしまう。

ありがたいが断らざるをえない、ディーヴァの申し出を。
望まない……何人もの助けを……。

1人で来るのだ、カスパール様の内部に入る決心ができたら。
見えたぞ、君の神秘的な能力。

すべてが君の中のもの、その不思議な力。

君はいったい何者なんだ？神秘的な能力を持つディーヴァよ。

すべてが元通りになった、君の活躍のおかげで。

君たちの装置を守る者、デンスケルに伝えろ、すべてが元通りになったと。
人工オード生成機の動きが正常に戻ったぞ！

君が問題解決のためにカスパール内部に入ったと聞いて内心期待していたが、こんなに早く人工オード生成機が動き出すとは思いもよらなかった。

しかし、まだ安心するのは早い。人工オード生成機はいたるところにあるからな。

パンデモニウム第1研究所の所長のウォルフガン様のところに行って、ここで作ったゲルクマルス上空にあるルミエルの水晶まで無事に供給されているか確かめなければならない。

少し前から、人工オードの補給が不安定ならゲルクマルスから退却せざるを得ないだろうと脅しをかけたら、軍団兵たちがへそを曲げてしまったんだ。
私がゲルクマルスから退却を余儀なくされるかもなんて言ったせいで、軍団兵たちがへそを曲げてしまったんだ。

しかし、私は事実を述べたまでだ。

とにかく、今はクルッグ盆地の試験場で問題なくオードが生成されて、ルミエルの水晶に供給されている。今ひとつ合点がいかないが、すべてが正常に戻った！

いったい、君は何をしたんだ？これといった理由もなく、動かなかった人工オード生成機がいきなり直ったんだぞ。生成機はそんなに単純な構造物じゃないのに。

いずれにせよ、この結果の過程について研究しなければ。バレッタ様には君から報告しといてくれ。
それ、本当なの？それなら、カスパール内部に歪んだ空間ができたのも、結局は大崩壊のせいだというのね。

やっとつじつまが合ってきたわ。カスパールに刺さったアイオンの欠片からオードのエネルギーを吸い取っている生命体がオードのエネルギーを汚染して、そのせいでカスパールの伝令がここまで来ていた。

結局、人工オード生成機が動かなかった理由は、カスパールの伝令の噴出するエネルギーが原因だったというわけね。

でも、解けない疑問もあるわ。カスパールの実を食べた人のうち、ほとんどはあまり効果がなかったり、深刻な副作用に悩まされたりしていたのに、守護神長だなんて！

カスパールの実で手に入れた能力は、外から得られるものではなくて、自分が元から持ってた能力が引き出されたものなのよ。守護神長の力があなたの中に潜在していたということになるわね。

その驚くべき能力が魔界のために使われるよう、神に祈りを捧げることにするわ。