龍帝って怖いやつだわニャ。

ちょっと息を吐き出したら、みんな一巻の終わりになっちゃうんだわニャ。

村の人たちもたくさん死んだニャ。
だから洞窟や、深い森に隠れてたんだわニャ。

でも、そのうち油断するようになるんだわニャ。

龍族に慣れたら怖いかどうかさえわからなくなっちゃうのかニャ。

それで、村を作って暮らしてたんだわニャ。

しばらくは気楽だったニャ。日光を浴びたり、毛を乾かしたりしてニャ……。
でも、結局バレたんだわニャ。

一晩でこうなってしまったニャ。

村人はほとんど捕まって、私たちだけはどうにか逃げたんだわニャ。

村を見てみて。すっかり廃墟なんだわニャ。泣きたくなるわニャ。

復讐してやりたいけど、今すぐなんとかできる力なんてないニャン。ディーヴァが復讐してくれないかニャ？
前から頼みたかったんだけど、言えなかったんだわニャ。

ディーヴァがやさしそうだったから、一度言ってみただけニャ。

第56 クラル 戦闘兵、第56 クラル 捜索兵、第56 ライカン 戦闘兵、第56 ライカン 治癒士をやっつけてきてニャ。

やつらは同じ亜人種なのに、先頭に立ってシュラクとブラウニーを苦しめたんだわニャ。

あいつらが村にきたせいで廃墟になっちゃったんだからニャ。
シュラクはどこでも生き残れるニャ。

でもいつまでもやられてばかりではいられないニャ。

そのためにはまず考え方を変えなくちゃいけないんだわニャ。

みんな根性が弱すぎるんだわニャ。
よくやってくれたニャ。

クラルとライカンは許せないニャ。

さあ、報酬を受け取ってニャ。

シュラクはタダで助けてもらうわけにはいかないニャ。