(命令書を折り畳みながら)忙しいのにこんなつまんないことまでやらされるとはねえ。

あの、もしかして時間空いてませんか？

ぜひ、お願いしたいことがあるんですが。
あそこのポーカーフェイス マラヤス フォスタンゲルム、ディスパッション マラヤス フォスタンゲルムのことなんですけど。

体の中に珍しい結晶があるみたいなんです。

命を与えられたときに体の中からなんらかの異変が起こったみたいです。

私も詳しくはわかりませんが。

まあ、生命というのは、神秘的な作用を起こしたりするものですからね。
とにかく、ここの誰かが偶然あれを発見して、私には何も言わずに報告してしまったようです。

(命令書を見せて)さっそく集めてパンデモニウムに送ってほしいと言ってきているくらいですからね。

そのアルコンが誰なのか知らないけど、余計なことをやってくれたものです。

あなたも見ればわかるでしょう。私に石なんか拾ってるヒマがあると思いますか？

龍族から要塞を守ることだけでも厳しい状況だというのに。

だからお願いです。私の代わりにやってくれませんか？
よかった。

(改めて命令書を見ながら)どれどれ……ポーカーフェイス マラヤス フォスタンゲルムとディスパッション マラヤス フォスタンゲルムから透明な結晶を集めてこればいいようです。

聞こえました？透明な結晶だそうです。

それじゃあ、よろしく頼みますね。
あっ、戻ってきたんですか？

さっきまで仕事に追われてて、今はひと休みしていたところです。

あなたは私が休んでいるときに必ず現れるんですよね。
まったく、責任感のない人ですね。

こんなことじゃ、頼りにできないでしょう？ポーカーフェイス マラヤス フォスタンゲルムとディスパッション マラヤス フォスタンゲルムですよ。

自分の仕事だと思って、ちゃんとがんばってください。
見せてみてください。

(じっくり見て)ふーむ、こんなものだったのね。

これは珍しいですね。

いつか時間が空いたら、私もちょっと集めてみようかしら。

(気まずい様子で)コホン、もちろん仕事中にやろうという意味じゃありませんから。