あなたも私たちがこれまでどう生きてきたのか知りたいでしょう？

好奇心半分、警戒心半分で。

まあ、気持ちはわかりますが、そういう関心は嬉しくありません。
しかし、これだけは言っておきます。

あなたたち魔族が想像するよりはるかに厳しい暮らしを強いられてきたんです。

いまさら甘えたり、誰かを恨んだりしたくはありません。

煉族を自称するようになって以来、黙々と我々の進むべき道を歩いてきただけですから。
しかし、平静を保とうにも、胸をかきむしられる思いにかられることがあります。

昔の仲間、つまり亡霊になってしまったアルコンのことです。

もっと早くにオードの流れに戻してあげるべきでしたが、どうしてもそれができなかったのです。

だからお願いします。

あなたの手で仲間たちに安らかな眠りを与えてあげてください。
あなたがゲルクマルスに現れたとき、私の頭に真っ先に思い浮かんだことが何だったかわかりますか？

仲間たちがこれでゆっくり休める……ということでした。

いつまでもあんなふうに、さまよわせているわけにはいきませんから。

煉族 戦士の魂と煉族 法士の魂に安らかな眠りを与えてください。

お願いします。
(ぼうっとした目で遠い所を見つめている)

(思い出にふけっているようだ)

ああ、戻りましたか。

頼んだことはどうなりましたか？
そうでしたか……。

シエル神のご加護のあらんことを……。

(静かに目を開いて)ありがとうございます。

これは大したものではありませんが、お礼です。

遠慮せずに受け取ってください。