ところが、奇妙な噂を聞いたんだ。カスパール内部に入ったというのに、無事に戻ってきたディーヴァがいるって話だ。

始めはデタラメだと思ったんだがね。だが別の地域でも、手柄を立てたとか大騒ぎしているのを聞いたことがあるから、あながち嘘でもなさそうだ。

そのディーヴァに直接会って、本当に無事に戻って来たのか確かめたいんだ。

なんて名前だったかな……ああ、もしかして君が、プレーヤーさんかい？
そうだったのか、本当に元気に動き回ってるんだな。まったく驚きだよ。

時間が許せば聞きたいことは山ほどあるんだが……今は悠長なことは言っていられない。とにかく手伝ってもらうことが先決なんだ。

その前に今までしてきた研究について簡単に説明した方がいいかな。私はオードによる毒気が、ディーヴァの体にどんな害を与えるのか研究してみたんだ。

その結果、過剰なオードの凝集物にさらされたディーヴァは、体がそれに耐えられずに高熱にうなされるということがわかったのだ。それがオード中毒症だ。

だが、カスパールの幻影がディーヴァたちに与えたというカスパールの実には、エリムにしか扱うことができない精気が入っていたんだ。

つまり、カスパール内に入ったディーヴァたちは、カスパールの実が持つオードの力に耐え切れず、オード中毒症にかかったというわけだ。
それで、ちょうど研究を重ねていた私がオード中毒症を治療できる薬の製造法をひらいめいたんだ。詳しいことは言えないが、カスパール内部で手に入る毒が治療薬の大切な材料なんだ。

君もよく知っているだろうが、カスパール内部には、かなり強力なエネルギーを持つ昆虫たちがいるだろう？

その昆虫の中でも一番強い毒を持つクイーン アフィタンを倒せば、過剰なオードの力で生じたアフィタンの体液が手に入るはずだ。

それを持ってきてくれないか？
ありがとう。アフィタンの体液が手に入るなら、オード中毒症にかかった者たちを治療できる薬をすぐにでも完成させることができるんだ。

かなり危険なことを頼んでしまって、心苦しいな。どうか無事で戻ってきてほしい。

君が向かっている間、私も薬を作る準備をしているよ。
この時を待っていた！今すぐにでも薬を完成させたくて、ウズウズしていたところだ。

無事に帰ってきたところをみると、やはり特別なディーヴァに間違いなかったようだな。

クイーン アフィタンは退治したのかい？アフィタンの体液がなければ、すべてが水の泡になってしまうからな。
入る勇気がなかったのか？

アフィタンの体液がなければ、薬を完成できない。

待っているから、行ってきてくれないか。あまり遅くならないと嬉しいんだが。
やってくれると思っていたよ！

気を遣って運んでくれたから、状態もいい。

すぐ治療薬作りに取りかかるぞ。

君の努力のおかげで、多くのディーヴァが苦痛から救済されることになるだろう。