ベンヤールと話してみましたか？好意がこれっぽちも感じられない口調ですから、気を悪くされたんじゃありませんか。

ベンヤールはディーヴァを信じていません。村を取り戻すのも、危機を克服するのも、人間自らの力ですべきだと主張しています。

彼の心がわからなくもありません。村がこうなるまで誰ひとり助けてくれなかったし、このように避難して来られたのも、結局は自分たちの力によってでしたから。

でも好きでやっているわけではありませんが、自警団長の立場ではベンヤールの言葉にむやみに賛成ばかりしてはいられません。

自らの手ですべきこともあるし、逆に助けを求めるべきこともあります。恨みから感情的になっては、さらに大きな被害を被るかもれませんから。
こんな話をしたのは、お願いがあるからです。

嘆きの森に焚き木を取りにいったとき……見たんです。リーチ、ウンペスト、オブスキュラ……悪意に満ちた死者たちです。

いつもならアンデッドなんて気にも留めないんですが、何か様子が変でした。

じっと見ていたら、ゆっくりですが確かにこちらに向かってきたんです。この避難民の村に。

このままじゃ、やっと手に入れた避難民の村まで死のるつぼと化してしまいます。
あの行列を見て感じました。人間であるわれわれでは相手にならない存在だということを。

アンデッドの目を盗んで食料や焚き木を探すことは何とかやってきましたが、あれだけ大人数が襲いかかってきたら、われわれの力ではどうにもなりません、絶対に！

ベンヤールは認めないでしょうが、不可抗力というのがありますから。

アイオンがディーヴァをお造りになったのは、まさにこのような状況で人間を守るためだったはずです。

ですから助けてください。アイオンに祝福された力で、嘆きの森にいるアンデッドを退治してください。
嘆きの森に行ってリーチ 修道者、ウンペスト 護衛兵、ウェイル オブスキュラを退治してください。

やつらは生きている人間を見ると、とにかく襲いかかってきます。悪意に満ちた表情で。

彼らを退治して、住民が安心して暮らせるようにしてください。

私たちは村と家族を失っただけでも、もう充分に苦しみました。もうこれ以上、落ち着いて暮らせる場所を失うわけにはいきません。
村に向かうアンデッドのことを考えると、夜もろくに眠れません。

やつらを退治してくださいましたか？

それから、私が頼んだとベンヤールに話してはいませんよね？

ディーヴァ様にアンデッドを退治してくれと頼んだとわかったら、自警団長の自覚がないと言って暴れだすでしょうから。
さすが、ディーヴァ様は違いますね。あっという間にあの恐ろしいアンデッドを退治してくれるなんて！

私もディーヴァになってベスフェルの住民を守れたらいいのに……。

とにかく、おかげで安心できます。

どうぞ、これを受け取ってください。村が困っているので多く差し上げることはできませんが、感謝の気持ちだけは本物です。