ディーヴァは本当に真面目だニャン。

同じ頼みごとを何度も聞いてくれるしニャン、ギャルン。

シューゴ族だったら考えられないことだニャン。

でも、毎回同じ仕事ばかりやらされるっていう気分はどうなのかニャン、ギャルン。
それなら、どうしてやるのかニャン？

まあ、答えなくてもいいニャ。魔族には魔族なりの生き方があるはずだからニャ、ギャルン。

アトレイアを転々としていると、シューゴ族には理解できないことがたくさんありすぎるニャン。

シュラクたちだってそうニャ。昔は同じシューゴだったというのに、今はぼくたちシューゴをいじめたがっているものニャ。

龍界で生き残るためだっていうけど、ぼくたちだって苦労したんだニャン。天族のご機嫌を伺ったり、魔族のご機嫌を伺ったり……ギャルル～ン。
まあ、ディーヴァにはそう言われた覚えはないニャン。

むしろ、真面目に働いてくれたんだからプレゼントを受け取るべきなのニャ、ギャルン。

(小さな声で)スティール クロウ号の牢獄区域に、美しいアマビレが閉じ込められているんだニャン。

ぼくがその牢獄の扉の鍵を持っているんだけど、どうかニャ、欲しいかニャン？
ぼくが聞いた話では、アマビレはセイレンと魔族の間に生まれたらしいニャン。

それで、とても美しくて不思議な力を持っているといわれているのニャ、ギャルン。

ディーヴァに、そのアマビレが閉じ込められている牢獄の扉の鍵をあげるニャン。

もしもの話だけどニャ……アマビレを助けてあげたら、お礼に不思議な力を分けてくれるかもしれないニャン、ギャルン。
あなたの目からあふれ出る貪欲さから察するに、どこかでろくでもない話を聞いたようですね。

正直に話してみてはどうですか、私の力が欲しくて来たのだと。

私を救出しに来たなどと見え透いた嘘は言わないで！
しっかり聞いてくださいね！

私は誰にもこの力を貸すつもりはありません。

私の力はセイレンに属するものであって魔族のものではありませんから。

私を無理やり連れていけるだなんて思わないほうが身のためですよ。水泡になりたいのなら別ですが。
ディーヴァ、なんで1人で戻ってきたのかニャ？

アマビレは？本当のことを言えば、ディーヴァに鍵を渡せばアマビレを連れてくるはずだと思っていたのに、少し失望したニャン。

こうなることがわかっていたら、高値で売っちゃえばよかったニャン、ギャルン。
触ると水泡にしてしまうって言われたんだニャ？

アマビレには不思議な力があるって聞いたけど、本当みたいだニャン。

(しっぽの毛を触りながら)ギャル～ン、そんな能力が本当にあるんだニャン、ギャルルン。

もしかすると、これで大儲けできるかもしれないニャン。

ディーヴァ、いい情報を教えてくれてありがとうニャ、ギャルン。