ところで、どうしましょうか？

お願いした3人のうち2人に断られたので、他の審査委員に当たってみなきゃなりませんね。それにしても、ファイファーが断るとは思っていませんでしたよ。

重要な任務がどんなものかわかりませんが、このティモガンドはチャンスを1回しか与えないということを、身をもって知ることになるでしょうね。

まあ、まだコンテストまでには時間がありますから、ゆっくりと考えてみます。

あ、みんなが承諾するだなんて期待していなかったと言いましたよね？
断られると思っていたのはエイレン様です。

とても頑固な方なんですよね。あの方が高級衣装をあまりいい目で見ていないこともよく知っています。

しかし、長年衣装業界で活動してきた方だし、実力も申し分ないので来ていただけたらいいなと思っていたんです。

(にこっと笑いながら)そして、断られた時のことも考えておきました。

エイレン様の服を販売しているラルクはご存知ですよね。長い間、エイレン様の助手をしてきた人です。彼なら新しい審査委員として適格だと思います。

どうですか、プレーヤー様？神聖衣服商店はそんなに遠くありません。よろしければ、頼みを聞いてほしいのですが。
神聖衣服は高級衣装とはかなり違いますが、とても古い伝統を持っています。

ぜひ、関係者の方を私のコンテストに招待したいのです。

神聖衣服商店にいるラルクに、ティモガンドのコンテスト審査委員として来ていただけないかと頼んできてください。

待っていますから。
品位のある伝統衣服がありますよ。

何から何までエイレン様手作りの作品です。

どうぞ、よくご覧になってください。
コンテストの審査委員を？私がですか？

(エイレンのほうを気にしながら)ふん、エイレン様も断った仕事を私なんかが……。

いや、断るわけではなく、あの、その……それが……。

(低い声で)私だってティモガンド様の名声はよく存じ上げています。このような提案をお受けして本当に嬉しいんですよ。

エイレン様のことが気がかりなんですが、何とかして参加させていただきますとお伝えください。
あ、プレーヤー様、戻られたんですね。ちょうどお茶を入れていたところです。

お話の前に、1杯いかがですか？弟子にもらった茶葉ですが、香りがいいんです。

お忙しいなら仕方ありません。

(湯飲みを片付けならが)さ、返事はどうでしたか？ラルクは何と言っていましたか？
やはり、ラルクなら引き受けてくれると思っていました。

彼女は、自分が思っている以上にずっとすばらしい人なんです。いつかエイレン様のもとからひとり立ちできたら、大きく成長するでしょう。

ここまで手伝っていただきましたので、今度はこちらからお礼をさせていただきます。心ばかりのプレゼントです。

遠慮しないでください。プレーヤー様のような美人にプレゼントができた、この私の方が幸運ですから。