プレーヤー、一回うまくいったからもう慣れたかしら？

残りの記憶のかけらも同じ方法で取り戻せるはずよ。

準備ができたら一緒にもう一度やってみましょう。
よし。それじゃあ目を閉じて。

ゆっくり息をして…ゆっくり…

体の力を抜いて、できる限りリラックスして。

一つ、二つ…三つ。
今日に限って遅刻するとは…ふざけてるのか？

他の選抜者たちはすでに中に入った！

すぐに鍛錬場の中に入れ！
(致命傷を負っているように見える)

(意識を失った状態で倒れており微動だにしない)

(鼻先に手を当てると、わずかに呼吸しているようだ)
(どうにか目を覚まさせようとセタンの名前を何度も呼ぶが答えはない)

(このままだと死んでしまいそうだ)

(すぐに応急処置をしなければならない)
(自分が知っている応急処置法を思い出す)

(セタンを助けたいがうまくできるか自信がない)

(しかし今はこの方法しか分からない)
(セタンの傷口を止血し包帯を巻く)

(上体を支えて顔を上に向け、残っていた回復薬を流し込む)

(セタンのまぶたがピクッと動き、つらそうに目が開く)
もうできるわよね。

目を閉じてゆっくり息をして…ゆっくり…

それから頭の中で数えるの。

一つ…二つ…三つ。
(かすかに目を開けて)プレーヤー…？

俺は…だめだ…

リンを…頼んだ…

(そのままセタンの目が閉じ、うなだれる)

(どうやら息を引き取ったようだ)