(宝石箱からネックレスを見つけた)

(優雅で品のある装飾からすると、普通のネックレスではなさそうだ)

(細工名人ランセのところに持っていったほうがよさそうだ)
細工を習いに来られたわけではありませんよね？

では、きっと何か品物を鑑定してほしいということですね。

何なりとおっしゃってください。知っている範囲内でお話ししましょう。
あら！これはすばらしいわ。

こんなに精緻な出来栄えのネックレスは、数えるほどしか見たこがありません。

宝石の細工から、装飾、つなぎ目まで、どれ1つとっても手を抜いた部分がありません。

ずいぶん昔のものなのに、保存状態もすばらしいわ。このつなぎ目が見えますか？こういう工法は、大崩壊前から使われていました。
残念ながら、誰のネックレスかまではわかりません。

精霊が落としたネックレスなら、スペル ウイングとスピリット ウイングのマスターであるシーフ様に聞いてみてはいかがですか？

こんなに立派なネックレスを持っていた精霊なら、たぶんシーフ様も覚えておられるでしょう。

当然、ネックレスの持ち主もご存知でしょうね。
スキルを学びに来られたわけではなさそうですね。

では、何の用でしょう、プレーヤー？

何か持っているようですが、それはいったい何ですか？
これをどこで見つけたんですか？深淵の残骸という小型アビスですって？そこにアイロがいたんですか？

アイロはまだ消滅していなかったのね……ありがとうございます、ルミエル神よ！

アイロは私が召喚していたタイフーン スピリットです。私はアイロを大切にして、いつも一緒にいました。大崩壊が起きたその日も。

アイオン塔が破壊され、アトレイアが壊れていく渦中で私は気を失い、気づいたらアイロはいなくなっていました。それからは、いくら召喚しても現れてくれませんでした。だから、大崩壊の影響で完全に消滅してしまったのだと思っていました。

でも、まだ消滅しないで生きていたなんて！しかも、私が渡したネックレスを持って……アイロもまだ私のことを忘れないでいてくれたんですね。このネックレスが戻ってきたなら、アイロを再び召喚できそうな気がします。

今、私がどれだけあなたに感謝しているか、想像もつかないでしょうね。本当にありがとう、プレーヤー。