ID: 730089 | |
伝説の都市キヌンガフ | |
NPC
レベル: 1 HP: 63 攻撃半径: 0m | |
Dialogs: ベルスランの西側に位置する凍りついた都市の本来の名は、黄金色の都市キヌンガフである。 ディーヴァに覚醒した人間はオードの力を利用して、過去には作ることができなかった精巧な道具を製作し、十二柱神の加護のもとに豪華な都市を建てた。 キヌンガフは人間の文明が急速に発達し始めた千年戦争の頃に建てられ、アトレイアで最も繁盛した都市となった。 キヌンガフが建てられた地は、もともと龍族の古都があった場所で、千年戦争が勃発したときの十二柱神と龍族の間の大激突により、都市のほとんどが破壊され痕跡だけが残った状態だった。 しかし豊かな水と資源、戦略的に有利な地形などの都市に適した条件により、やがて人々が集まり定着するようになる。 多くのディーヴァが流れ込むようになったのは、キヌンガフの地は不思議なほどにオードの力が強いという事実が知られてからだ。 都市から訪れたスペル ウイングたちは都市内で空に届きそうなほどの塔を築き、そこにこもって魔法実験と研究に没頭した。 建築のディーヴァたちは山の岩壁を削って巨大な住居地をつくり防壁を建て、空中に神殿と庭園を浮かばせた。 建物の主な材料になった砂岩の黄色い光によって、キヌンガフは黄金色の都市と呼ばれ繁栄する。 キヌンガフに宿った強いオードの力は独特の現象を発生させた。 キヌンガフで行われた魔法実験とオード物品の製作は成功率が高く、同じ材料で作ったポーションや呪文書も別の地域で作ったものより良い効果を出した。 また、キヌンガフで生まれた子供たちは、幼いうちにディーヴァに覚醒することが多かった。 単に幸運だと考えていた人々は、徐々にこのような現象が偶然でないことを悟るようになる。都市の神官であるエゼキエルは多くの学者を雇い、密かに都市に宿った力の原因を探すことに尽力した。 しかし、エゼキエルが何を調べ上げたのかについては噂ばかりが多く、確証のある内容はない。それはキヌンガフが滅びるとき、エゼキエルの研究文書も一緒に消えたためである。 キヌンガフの繁栄が最高潮に達した頃、千年戦争もまた最高潮に達していた。 そして、十二柱神は龍族との和平を結ぼうとしたものの、結果的には大崩壊という不幸な災厄を招いてしまう。 アイオンの結界が開かれたとき、和平の場で攻撃を受けた龍帝たちは、騙されたと怒りの叫びを上げ、結界の外で待機していた龍族たちは一斉にアイオンの塔へと進撃した。そして、待っていたかのごとく無差別的な破壊を繰り広げ始める。 塔に向けて突進する龍族と防ごうとするレギオンの間で戦闘が行われ、戦いに巻き込まれて数多くの人間の都市と神殿が破壊された。 黄金色の都市キヌンガフは、龍族の進撃路からは遠く離れた位置にあった。 キヌンガフの人々は龍族の攻撃を受ける心配はないと考え、安堵のため息をついていた。 しかし、東の空から巨大な青い龍、エレスギガルが手下も引き連れず独りでキヌンガフに向かって飛んできた。 エレスギガルはひっそりと呟いたが、その声は空をとどろかせた。 「よくもそれに手を出したな、断じて許さん。」 言葉を終えた直後、エレスギガルは都市の上空に長い息吹を吐き出す。そしてすぐにアイオン塔のある場所へと消えていったのだった。 住民が状況を判断しようと奔走する間にも、エレスギガルの息吹は冷気を含んだ風となり、やがて巨大な竜巻となる。吹雪はますます激しくなり、すぐ目の前も見えないほどであった。 後に、龍族を止めるためにアイオン塔へ向かったディーヴァたちが帰ってくるが、彼らを待っていたのはカチカチに凍りついたキヌンガフだった。 エレスギガルの息吹が溶けることのない魔法の吹雪となり、都市の人々と建物を丸ごと氷の中に閉じ込めてしまったのだ。 エレスギガルの呪いは今も続いており、凍りついたキヌンガフはベルスランでもっとも寒い場所となった。 エレスギガルが自らキヌンガフに来て永遠なる氷の呪いをかけた理由については、正確には知られていない。 しかし、生存者が聞いたというエレスギガルの言葉や、オードの力が特に強かったキヌンガフの地のことから考えて、キヌンガフには龍帝が牽制するほどの巨大な力を持つ遺物があるかもしれないと推測するのみである。 人々は神官 エゼキエルが遺物の力を独占しようとしたため龍帝に罰せられたのだとまことしやかに囁いたりもした。 大崩壊を経て千年戦争が終わった後、キヌンガフのどこかに龍族の遺物と遺物の使用法を記したエゼキエルの文書があるだろうという幻想に囚われた多くのトレジャー ハンターと考古学者がベルスランを訪ねる。 しかし、彼らは宝の発見はおろか、キヌンガフの凍りついた建物にツルハシを突き立てることすらできなかった。 また、数多くの火花のディーヴァが都市を溶かそうと努力したが、これといった進展のない状態である。 こうしてキヌンガフは、徐々に人々の記憶から忘れ去られた都市となっていった。 |