ID: 730113 | |
あるレパル団員の告白 | |
NPC
レベル: 1 HP: 63 攻撃半径: 0m | |
Dialogs: あるレパル団員の告白:レパル様との新しい人生 こうしてレパル団の皆様の前で僕の経験をお話しすることになって感慨深いです。 しかし、勇気を出して僕の恥ずかしい過去についてお話しします。懺悔の気持ちも含めてです。 僕は豊かなディーヴァの家門に生まれましたが、幼年時代は憂鬱そのものでした。見た目や実力でいつも弟と比較されて育ったからです。 僕たち兄弟はほぼ同じ時期に覚醒しましたが、それが問題をより深刻にしました。 神殿で一緒に訓練を受けるようになってから実力の差はますます広がっていきました。 教官たちはいつも僕にみじめな思いをさせました。 できのいい弟がいてうらやましいと言ってくれればよかったのに、いつも後ろでコソコソ話していました。 僕が何とか神殿を卒業したころには、弟はすでにアルコンとして名をはせていました。 弟の名声が高まるにつれ、僕は金を使ってよりいい武器を買い、高い服をまとうようになりました。底の抜けたかめに水を注ぐように。 しかし、いくら熱心にやったところで弟の足元にもおよびませんでした。 次第にどうにでもなれという気になり、夜通しパブで酒をあおるようになりました。 それで、酔った勢いで通りすがりのディーヴァをからかい、それがよりによってバナハル出身の者だったらしいのです。 結局、僕は罪の何倍もある処罰を受け、屈辱的にも労役に服すはめになったのです。 刑期を終えて戻ると、親はレギオン倉庫管理人の仕事を用意して待っていました。 「すべて私のせいだから」と訴える母の申し出を無視するわけにはいかず就職はしましたが、すでに心はからっぽの状態でした。 ある日、あまりにも気がふさぐので大神殿に行って祈ろうかと思いましたが、行く途中に偶然占星術のディーヴァに会いました。 そして言いました!私を見た彼はいきなりこう言いました。「ここは君のいるべき場所ではない。広い世界に旅立ち、正しき道を探しなさい」と。 この言葉を聞いて、頭をガツンと殴られたような衝撃を受けました。その足で荷支度をしてパンデモニウムを発ちました。 どこに行こうかと考えた末、まずイスハルゲンに行くことにしました。行ったことのない場所でしたが、親しい神殿の同期がそこの出身だったんです。 最初はとても軽い気分でした。そして生まれてからずっと過ごしたパンデモニウムを出てみると、世の中にはみじめで貧しい人がなんと多かったことか。 それから間もなくして盗賊団に遭い、所持金を全て奪われてしまいました。あの頃の僕は、かなり世間知らずに見えていたようです。 所持金を全て失い迷っていたところ、心優しい採集家に出会って助けてもらいました。 そのときわかったのは、貧しい人のほうが苦しい事情をわかってくれるということです。ディーヴァは後ろ指をさすばかりでギーナを1銭たりとも出すこともなく、助けてくれませんでしたから。 ですが、ギリギリの生活をしている人に、いつまでもお世話になるわけにもいきません。なけなしの抽出能力を振り絞って金になる薬草をいくつか掘って届け、そこを離れました。 それから、やけっぱちになりアビスに向かいました。家を出たことをちょっぴり後悔もしましたが、引き返すわけにもいきませんでしたから。 しかし、仲間もいなかったですし、腕もたいしたことなかったので危険すぎると言われても当然のことでした。 最初のうちはとにかく生き延びるために、ひたすら身を隠して過ごしました。今思えば恥ずかしいですが、龍族や天族と立ち向かう勇気も、飛行の腕前もありませんでしたから。 そうこうしているうちに、とうとう大きな危機に遭遇しました。 毎日が緊張の連続でとても疲れていたせいか、ある日すっかり寝入ってしましました。 周りが騒がしくて目覚めると、あたりはすべてドラコニュートで、僕は魔法で作られた罠に縛られていました。 瞬間、頭の中が真っ白になりあらゆる恐怖が頭をよぎりました。 まさにそのときでした、レパル様が現れたのは。疾風のように現れて、ドラコニュートたちを次々とやっつけて、僕を助けてくれました。 もしあのまま引きずられて連れて行かれていたらどんな目に遭っていたか、そう思うと今でもぞっとします。 あのとき、レパル様は何も聞かずに僕を助けてくれました。 あの方の大きな度量に僕は絶対的な信頼を持つようになりました。 レパル様が下さったあのご厚意は、家族が与えてくれる愛情よりもさらに暖かいものでした。今までどこでも受けたことのないもてなしだったのです。 それだけではありませんでした。レパル様の掛けてくださるお言葉のひと言ひと言が、僕の心に染み入りました。 特に、僕みたいな者でも完全なヒトになれるという言葉が。 心の中に永い間しこりのように固まっていたものが、解けたように思いました。 新兵教育場に入ると、先にレパル団に加入した同志たちが丁寧に全て教えてくれました。 苦しい訓練でしたが、少しずつ力がついてくるのを感じられるようになりました。 最近の言葉でいえば、骨の髄までレパル団の一員として新まれ変わったのです。 自信がついてくると、僕はレパル団の誰よりもすばらしい実力を発揮できるようになっていました。まるで過去の自分とは違う人間になったようにです。 不幸な人と僕の喜びを分け与えたいという気持ちも少しずつ強くなりました。 そうお伝えすると、レパル様は僕の実力がどれくらいか聞くこともなく任務を与えてくださいました。 それは、巡礼者に変装してパンデモニウムの秘密書庫に侵入し、重要な書籍を盗んで来る任務でした。 今だから言えますが、あの時はあともう少しでバレるところでした。パンデモニウムの往来で偶然会ったヒロトという酒好きが僕を目撃していたのです。 しかし酔っ払いだったので守備よく追い払い、危機を免れました。 とりあえず最初の任務を無事終えると、何ともいえぬ喜びが湧き上がってきました。 僕でも重要な仕事ができるという、自信ってやつですかね。 その次は皆さん、ご存知だと思います。 テンペスト造船所の暴動やアビス補給品の奪取、沈黙の裁判官失踪事件などで先頭に立ったのが僕でした。エルテネンの神秘の泉の地図を盗んだレパル団員を無事に逃がしたのも僕でした。 僕はこれまで数多くの仮名を使って天界や魔界、アビスを行き来しながら活動してきました。 しかし、レパル様に会って救われたあの瞬間を忘れるまい、と努力しています。僕がレパル団員に生まれ変わった日ですから。 最近はどうしているかって?どこかは言えませんが、重要な場所に潜入して特別な任務を遂行しています。 皆様もアトレイアを新しい世界にするため、力強く前進してください。 |