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モルヘイムのケンタリック民話 | |
NPC
レベル: 1 HP: 63 攻撃半径: 0m | |
Dialogs: 昔むかし、モルヘイムの痩せた砂漠には悲しいいきさつを持った人びとが住んでいました。 彼らは昔、ブレスド アースと呼ばれたブルストホーニンから移ってきた人びとです。 大崩壊のあと、生き地獄に変わった故郷で彼らは家族と隣人を失ったそうです。 ようやく生き残った数名だけがモルヘイムに来たのです。 しばらくの間モルヘイムのあちこちをさまよい、塩砂漠にたどり着いた彼らは、初めはどう生きていけばいいのか途方に暮れました。 故郷では穀物と果実に恵まれていたため、飢えることなく豊かに生活していたからです。 でも、砂漠には食べ物があまりありませんでした。 彼らはバシリードの殻とメルディオンの鼻の肉が食べられることさえ知りませんでした。初めはただ気持ちが悪いと思い、食べようとしませんでした。 しかし、渇したものが井戸を掘るという話があるように、次第に彼らは砂漠生活に慣れはじめました。 昔に比べると悲惨な生活でしたが、横になる所があることに満足するしかありませんでした。 しかし、彼らの悲劇は故郷を失い、砂漠で避難生活を送ることだけに終わりませんでした。 天族ガーディアンの集団をかくまったという事件で、住民たちは恐ろしい呪いをかけられました。 デルトラスを捕まえたあと、ジケル神は誰かが彼らをかくまったことに気づきました。裏切り者を見つけるため、ジケル神は近くの村をしらみつぶしに捜すよう命令しました。 捜査していたアルコンはようやくブルストホーニンからの避難民が住んでいた村で、処刑されたデルトラス一行が持っていたのと同じ記章を見つけたそうです。 村の住民たちは恐れて許しを求めましたが、その記章ですべてが判明しました。 ジケル神自らが村に姿を現したとき、すでにすべては決まっていたのです。 無表情な顔で軽く振ったジケル神の手により、彼らは瞬時にケンタリックに変わりました。 彼らがどうして天族をかくまったのか、はっきりしていません。怒り心頭に達したジケル神は言い訳をする機会も与えなかったからです。 このすべてがあっという間に起きたそうです。悲鳴も聞こえないほどでした。 その後、しばらく村の近くを通る人はいませんでした。 遠くから村を見守っていた肝っ玉の太い人びとによれば、ケンタリックはしばらくの間、村から離れなかったそうです。 声を張り上げながら泣いたり足で地面を掘ったりしながら、村の近くをさまよっていたそうです。 しかし、それ以上は何も起こりませんでした。 主人を失った村が乾燥した砂漠の風によってすっかり消えてしまったことを除けば。 だいぶ時間が経ち、やっとジケル神の呪いは行きすぎだったと話せるようになると、人びとは口を開きはじめました。 それは呪われる前に村に泊めてもらい、世話になったことのある旅人たちでした。 彼らは口を揃えて住民たちの厚い人情と楽天的な態度に深い印象を受けたと言います。 ところが、その中の1人が後味の妙な話をしました。 夢うつつに、たき火を囲む住民たちがユスティエル神の名前を呼びながら静かに祈祷を捧げているのを見たのだそうです。 しかし、その旅人はすぐ、あれは夢だったのだろうと話を変えました。 大崩壊以降、天界の神の名前を口にすることは許されなかったためでしょう。 その旅人の言うとおり、住民たちは本当にユスティエル神を信じていたのでしょうか?それで、エリオスをかくまったのでしょうか? それとも、ただデルトラス一行を道に迷っていた旅人と思ったのでしょうか? どんな理由であれ、住民たちは自分たちが置かれている運命までは分かっていなかったはずです。 今でもモルヘイムの忘却の塩砂漠の近くにあるケンタリック族の村へ行けば、ケンタリックに会えるそうです。 しかし、ケンタリックと目を合わせようとするのは無駄な試みです。 もう元に戻れないほど荒々しくなった彼らの目つきは、その昔われわれと同じアスモディアンだった時代の記憶などみじんも残していませんから。 優しくて人情のあった住民たちの人柄は、もうケンタリックの荒い本性に圧倒されてしまったのでしょう。 しかし、ケンタリックの体には依然としてジケル神の呪いを受けた住民たちの血が流れているはずです。 |