ID: 730125 | |
エリュシオンの歴史 | |
NPC
レベル: 1 HP: 63 攻撃半径: 0m | |
Dialogs: エリュシオンの歴史 由緒ある都市、エリュシオンの昔の姿を記憶している人は多くない。 しかし、エリュシオンの歴史は、そのままアトレイアの歴史ともいえるほどに長い歴史がある。 その物語は、エリュシオンが現在のような燦爛たる空中都市ではなく、あの雲の下、大地にあった頃までさかのぼる。 シエルの最初の弟子、エリシア エリュシオンの昔の名前はエリシア、シエル神の最初の弟子の名前からとったものである。 彼女のことは、あまり知られていない。彼女が小さい時に両親を龍族に殺され、シエル神の神殿で雑用をしながら育ったことくらいしかわかっていないのだ。 エリシアはディーヴァに覚醒した時、唐突にもシエル神に弟子入りを願い出た。 当時、神が直接ディーヴァを教える前例はなかったが、なぜかシエル神は快く彼女の願いを聞いてくださった。 この事が広く知られるようになり、シエルの弟子になろうと訪れるディーヴァが徐々に増えたのだった。 古代神殿都市の隆盛 やさしかったせいだろうか?シエル神は弟子入りを求めるディーヴァを断れなかった。 あっという間に、シエルの神殿はディーヴァでいっぱいになり、何らかの対策が必要になった。 シエル神は、エリシアにディーヴァたちが滞在して修行に専念できるような土地を探すよう命じ、彼女が見つけたその場所に「エリシア」という名前をつけた。 そこで、シエル神はアトレイアの未来のために、龍族に立ち向かう戦士を育て始めた。 そして、十二柱神の一部が加わり、エリシアは自然と現在のような神殿都市の趣を備えていった。 もちろん、当時エリシアで形成された神殿の雰囲気は、現在のそれとは随分違った。 当時は、特定の神に属した神殿ではなく、学びを求めて集まってきたディーヴァのもとに神が現れて教えるという形だったというべきであろう。 そのうち、特定の神に従うディーヴァの集まりができ、それぞれの神に仕える神殿に分かれていった。 そうして、当時のエリシアの神殿で育て上げられた多くのディーヴァたちが千年戦争の主役となった。 体系的に訓練を受けたディーヴァたちは、クラルやライカン、そして龍族にも太刀打ちできる強力な勢力に急成長を遂げた。 一方、千年戦争という長い苦痛の中でも、エリシアにはディーヴァたちが集まり、各種の商業や製作が活発に行われ、栄えた。 ディーヴァが狩りやマテリアル抽出の訓練などによって手に入れてきた物資が多くなると、実力のある職人が続々と集まってきた。 誰とはなしに、ディーヴァと製作職人は互いに影響を与え合いながら、都市に活気をもたらした。 このようにして環境が整い、エリシアは古代アトレイアにおいて最高の都市となっていった。 その繁栄ぶりは「アトレイアのすべての道はエリシアに通じる」という言葉ができるほどだった。 和平賛成派、神殿を移す しかし、隆盛していた神殿都市を衰退の道に追いやるような事件が、予期せぬところから始まった。 終わりなき千年戦争によってアトレイアが疲弊していくうち、神イズラフェルが提案した和平は大きな波紋を広げたのである。 人の集まるところならどこでも、その話題で熱い論争が起きた。 見解の違いによる口論は居酒屋や噴水広場での決闘に発展し、ときに神殿間の紛争にまで拡大することもあった。 さらに、和平問題をめぐって神々の間にあった微妙な対立が表面化し、事態はますます深刻になっていった。 イズラフェルを支持する五柱神は、シエルと他の神を説得することが難しいと判断し、実力行使を敢行した。 和平反対派のアスフェルとジケルが自分たちの神殿を丸ごと移したのだ。 それにより、エリシアの雰囲気は以前とかなり変わった。 よき時代は終わったという嘆きと動揺が現れ、神々の対立がどんな結果を引き起こすのかと心配する声が高まった。 十二柱神の考えが和平賛成に傾くころ、状況は改善されると思われた。 しかし、すでに神殿を移した神は、その場所から戻ってくることはなかった。 そして、その後は誰もが知っているとおりである。 和平会談のための結界が開かれ、結界の中に入ってきた龍族が誰かに攻撃され、すべてが狂ってしまった。 憤怒した龍族の攻撃でアイオン塔が崩壊の危機にさらされると、塔の守護者シエルは身を投じて結界を張り、龍族を追い出した。 この渦中に古代アトレイアで隆盛を極めた神殿都市は、ただの土の塊に戻ってしまった。 それどころか、シエルの初弟子であるエリシアが最初に発見したときとは違い、焦土と化していたのである。 アリエル、エリュシオンを光の都市に シエルの犠牲を含め、大崩壊の傷跡はあまりにも大きかったが、悲しんでばかりもいられなかった。 アリエルを中心とした和平賛成派の神々は、アトレイアの復旧について悩んだ末、どこかに天界を再建することを決めた。 どこに再建するかは悩むところだったが、五柱神はすぐに合意に至った。エリシア!ここでやり直すことは至極当然のことだった。 エリシアこそが、古代アトレイアの栄光を引き継げる場所だった。 アリエルはエリシアを「エリュシオン」と名付け、「光の様式」をもって新たな栄光の都市を作るよう命じた。 エリシアで一度でも修行した経験のあるディーヴァはみな、自ら進んでエリュシオン建設に参加した。 そして、エリュシオンの再建に力を合わせた。大崩壊の痕跡をきれいに消し、和平反対派の残していったものもすべて一掃した。 みんなはエリシアで最初に建てられたシエルの神殿だけはぜひとも復元したいと願ったが、それは不可能な状態だった。 その代わり、シエルの神殿の跡地を中心として現在のエリュシオンを作ったのだ。 天界を再建したいという意志が、かつて修行のためにエリシアに集ったディーヴァたちの熱意を彷彿とさせるほどのものだったせいか、エリュシオンは予想よりも早く完成した。 エリュシオンの完成を記念する祝祭の日は、みな、シエルと犠牲者に哀悼の意を表した。 厳粛な黙祷が終わると、アリエル神をはじめとする五柱神は、エリュシオンを空中に浮かばせた。 そこには万が一の敵の攻撃からエリュシオンを保護する目的と、エリュシオンの栄光を高めるという意味が込められていた。 光の様式で完成されたエリュシオンが徐々に宙に浮かぶ光景は、壮観であった。 その反面、過去の栄光を後にして遠ざかっていくエリシアの残りの部分は、エリオスたちの胸の中で消えることのない傷跡となった。 |