ヒアヌがまた何も食べていないんじゃないかと心配です。

あ、ヒアヌというのは私の夫です。トールバスの森で狩りをしています。

昔は顔が丸くてふっくらしていたのですが、最近ではすっかり痩せてしまって。たまに家に戻る夫を見ると、まるで病人のようです。

しっかり食べるようにいつも言っているんですが、余計な心配はいらないって、きつく言われちゃって……。
私の心配をグチだと思っているのか、食べ物を作って持たせても面倒そうな顔をするんです。

ただでさえ危険な森で働いているので不安に思っていましたけど、あんなに痩せてしまうんですから心配するのは当然でしょう。彼はこんな私の思いを、わかっているのかしら。

いくら面倒だと言われても、そのままにしておく妻なんていませんよね。それで、数日前から体にいい料理を調べてみたんです。

そうしたら、オデラーという草が体にいいということでした。どこにあるのかは知りませんが、オードのエネルギーを含んでいて、気力を回復するにはもってこいらしいんです。
要塞まで行ってシューゴ商人に頼み込み、どうにかオデラーを手に入れたのですが、料理方法がわからなくて。

苦労して手に入れたものですから、夫に是非食べさせたいんです。

村の料理人なら、おいしい料理を作ってくれると思うんですけど……。

ディーヴァ様のお力をお借りできませんか？
食料品商人エルディオは、この村で最も料理の腕前がいい人です。きっと、オデラーの料理方法も知っていると思います。

このオデラーをお渡しします。エルディオに会って、おいしい料理を作ってくれるよう頼んでください。
ネミアがオデラー料理を頼みたいですって？そうですか。

これがうわさのオデラーという香草ですね。

実際に見るのは初めてなんで、どのように料理すればいいのか僕にもわかりません。

でも、この村にオデラーの調理法を知っている人が他にいるわけもないでしょうしね。

……まあ、僕が作るべきなんでしょうねぇ。ですけど、味の保証はできませんよ。それでもいいですか？
オデラーという名前だけを聞いていたときは根を食べるものだと思っていたのですが、実際に見るとただの香草ですね。

やはり、スープにするのが一番でしょうね。ですが、オデラーの香りは本当に強いですね。このまま作ると香りがきつすぎて、ヒアヌは食べられないと思います。

でも、料理人としてのプライドがありますから、適当に作るわけにはいきませんよ。他の材料を入れて味と香りを中和したらいいでしょう。

うん、それがいい。何にしようかな……。

そうだ！ベルテロンのペッパーを入れるといいですね。どう考えてもそれが一番しっくりきます。

僕は料理の支度をしないといけないので、ディーヴァ様がベルテロンのペッパーを持ってきてくれませんか？
ベルテロンのペッパーは手に入りましたか？

オデラーで料理を作るのは初めてなんで、僕もすごく楽しみです。
そもそも、料理を作ってもらいたいと言ったのはプレーヤー様じゃありませんか。

今になって要らないだなんていうんですか。

好きにすればいいですよ。

このオデラーはネミアに返しておきますよ。
ベルテロンのペッパーを持ってきてくれたんですね。

それじゃ、材料が揃ったので料理を始めます。

失敗せずに、おいしいものが作れるといいんですけど。

まずオデラーを水できれいに洗い、とろ火でじっくり煮て……と。

ハイ、一丁あがりですよ！