われわれが安らぎを得られるようにと、ここまで来てくれたことは有難い。

しかし、われわれはここを離れるわけにはいかん。われわれレギオンの軍団長殿の墓がここにあるかぎりはな。

軍団長殿は、天族の誇りとネザカン神の権威を守り続けた末に死を迎えられた。

われわれには、魔族があの方を辱めないよう守るべき義務がある。
デルトラス様がわれわれの軍団長であられた。われわれはあの方に従うストーム レギオンだったのだ。

われわれはもともと、アビスを探検するために旅立った。その道中でドラコニュートに会って戦闘を行い、同じようなやつらがまだいると考えてその後もアビスの隅々まで探索した。

すると妙な場所に辿りついた。後から知ったのだがそれが魔界だった。魔族に気づかれないように最善を尽くしたが、結局は魔族の破壊神、ジケルに出くわしたのだ。

やつはネザカン神を呪って自分に跪けという許しがたい要求を突きつけ、結局われわれはこうして皆殺しの目に遭った。
軍団長殿を殺害した場所をやつらはデルトラスの処刑場と呼んでいる。なんという傲慢さ。

とにもかくにも、その下にデルトラス殿が眠っておられる。

あの方のために追悼の儀式を行いたかったが、見てのとおりの死んだ身。こればかりはどうしようもなかった。

君がわれわれに代わって追悼の儀式を行ってくれるといいのだが……やってくれるだろうか？
では、このオード爆竹を受け取れ。

デルトラスの処刑場へ行くと、岩石で作った大きな関門のようなものがある。その関門の橋の近くで、このオード爆竹を鳴らしてくれ。

デルトラス軍団長殿に対するわれわれの気持ちを表すものだ。オードの流れの中から見てくださればいいのだがな。
おお、彼らが……彼らがデルトラスのストーム レギオンだったのか？

そうだったのか、そうであったのか……。

魂になってからも天族ガーディアンの誇りとデルトラス様の墓を守っていたのか……。

当初の目的は成し遂げられなかったが、重要な事実を教えてくれたことに感謝しよう。

実にご苦労であった。