わ……私がこんな姿になったのは、あ……あまりにも傲慢だったからです。

私はバ……バナハル出身です。子供の頃からそ……それはそれは可愛がられて育ちました。あ……あの日も、もう少しだけ我慢できていたら……。

あ……あるおばあさんがみ……道をふさいでいるから頭にき……きて怒鳴ったんです。み……みすぼらしい者が、道をふさいで歩き回るのをどうして……放っておけますか。

隣にい……いた召し使いに道のご……ごみを片付けなさいと怒鳴ったんです。

そしたら、そのお……おばあさんが何かぶつぶつと唱えました。き……気がついたらこんな姿にな……なってしまっていたんです。
もう……何年も経ちました。こ……こんな姿になってから。

あの時は、わ……私が愚かで、ご……傲慢だったと思います。い……今だったら、そんな言葉は絶対に……しません。

デブリになって、けい……軽蔑されてみて、私がど……どれだけ愚かでひどいことをしたのか……わかる気がします。

あのう……おばあさんが誰かわかれば、あ……あやまって、また元の姿に……戻してほしいとお願いするのに……。

でも、だ……誰なのかわからないから……私は……い……一生こんな姿でい……生きなければならないんでしょうか？ううっ……。
ほ……本当ですか？じゃあ……じゃあ、私の代わりに占いおばばのところに……行って、許してほしいと頼んで……もらえますか？

ヒルドが心から……反省していると……また人間になれたら、ぜ……絶対にあんなことはしないと……

デ……デブリになった私を哀れんで、ど……どうか、た……助けてください。
あ……ありがとうございます。イスハルゲンに行って、う……占いおばばという方に会って、私の代わりに許しもらえるように、た……頼んでください。

それから……人間に戻れるく……薬を……必ずもらってきてください。

占いおばばがこ……断ったら、ヒルドは、ほ……本当に反省しているからと、許しても……もらえるようにお願いしてください。
ディーヴァになって旅立ったならもう用はないだろうに、この村をなぜうろつくのかぇ？

盗賊団生活が懐かしくなったのかぇ？

それとも、師匠に会いにきたついでに、あだしにも挨拶しようなんて気を起こしたのかぇ？

まあ、そんなわけはないだろうがねぇ。
あのどうしようもない小娘のことかい？あれはウルゴルンの娘より生意気な子だったねぇ。

バナハルで育った者はみんなああなのかね、まったく。懲らしめてやるために、ちょいと魔法をかけてやったんだよ。

デブリになって何年か経つうちに、少しはわかってきたようだね。

そんなに言うなら、人間に戻してやろう。でも、薬を作るのに必要な材料が無いんだよ。

長く生きたクランケルの毛が必要なんだけどねぇ……ベルスランに住むというヴァナルガンドの毛ならいいかもしれないよ。

ヴァナルガンドから毛をもらってきたら、薬を作ってやろう。行くか行かないかは、あんだの好きにするがいいさ。
何の用で俺に会いに来た。

人間やディーヴァとは関わりたくないと言ったはずだが。

これ以上余計なことは言わず、もう帰れ。
関わりたくはないが、聞いてみると哀れなものだな。

わかった。今回は、特別におまえが欲しい物をくれてやる。

しかし、今回だけだ。

これからは頼みを聞いてやることはないから、二度と訪ねてくるな。
ヴァナルガンドの毛を持ってきたみたいだね。

前から思ってはいたが、あんだもかなりの世話好きだねぇ。

デブリになったどうしようもない小娘なんか放っておけばいいものを。けっ。

さ、ヴァナルガンドの毛を出しな。
(薬びんにヴァナルガンドの毛を入れながら)ちょっと待っておいで。あとはこれを入れればいいから。

さあ、できあがったよ、これをそのデブリの小娘に持っていくといい。

あんだがあの小娘が反省していると言うから、作りはしたが正直なところ信用できないねぇ。

何とかして人間に戻ろうと、ひと芝居打ったんじゃないかね。

言っとくけど、あの小娘が心から反省していなければ、この薬は効かないよ。
も……戻ってこられましたね、プレーヤー様。

私を、にん……人間に戻してくれる薬は、も……持ってきましたか？

じゃあ、は……早くください。
あれ、こ……これはいったい、どうなってるの！

あのいじわるばばあ、最後まで！

もう、だめだ……やっと人間に戻れると思ったのに！

ああ、頭にくる！頭にきて仕方がない！

い……何を見てる？この役立たずが！

か……顔も見たくない、目の前をうろちょろしないで、さ……さっさと消えな！