ちょっと聞かせてほしい。あなたの名はプレーヤーではないか？

ならば、あなたが私の探していた人だ。

挨拶が遅くなった。私はシーガー。シエル スピア レギオンに所属している。

知っているかもしれないが、われらシエル スピアは、シエル神直属のレギオンだった。

しかし、大崩壊のときほとんどの団員が消滅し、アトレイアにはあまり残っていない。それすらも天界と魔界に分かれたとなれば、ふぅ……。

まあ、細かいことまでは知らなくていいのだが、私があなたを訪ねてきたのは、われわれのレギオンに関わる仕事を頼みたいからだ。
ここのところ、ヒエス神官殿がよく夢に出てくるんだ。かつて私が仕えていた方だったが、あの方も大崩壊から行方がわからなくなっているのだ。

何があったのかと思い調査してみると、偽のスティグマに関係する夢に、ヒエス神官殿が出てくるというじゃありませんか。

それを聞いてやっと事情が理解できた。私の知っているあの方なら、悪い評判が人々の間で広まることには耐えられないはずだ。たとえ夢の中、魂の状態であっても。

それで、そういう悪夢を見る人を訪ねて、もし夢であの方に会ったら倒してくれるように頼んだ。永遠の安らぎを得られるように。

しかし、全員がそれを断ったのだ。プレーヤー、あなたならどうする？あなたも断るのか？
ふう、よかった、本当によかった……。

あの方のことだ。夢の中でも封印の神殿におられるに違いない。そこに封印した邪悪な遺物を守ることを天職と思っていた方だからね。

だから封印の神殿へ行って、神官 ヒエス様を倒してもらいたい。できることなら苦しませず、ひと思いに。
あなたを待っている間にしばし仮眠を取ったんだが、またヒエス神官殿が夢に現れた。

でも、前とは違って眩しい笑顔を浮かべて、感謝を述べておられた。

夢のとおりなら、頼んだ仕事は成功したと思うのだが、違うか？
(うなずいて)どうか、シエル神の胸に抱かれ、永遠の安らぎを得られますように。

(目元をすばやく拭いながら)目に埃が入ったみたいだ……。

頼みを聞いてくれてありがとう。近頃の人はみな利己的だと思っていたが、あなたは違うらしい。

受け取ってくれ。感謝を込めた贈り物なんだ、断らないでほしい。

もし私が無礼だったなら、大目に見てもらえないだろうか。昔はそうでもなかったが、年月のせいか、向こう見ずな老人になってしまったようだ。

そういえば、エステノール、あいつは変わりないだろうか。神官殿が寵愛しておられたのだが。