(読んでいた手紙をくしゃくしゃにして)まったく、ぬか喜びだったじゃねえか。

あっ、プレーヤーさん。ああ、これのことかい？アヌンド 審判官が送ってきた手紙さ。

もしやパンデモニウムへ行けという指令書かと思ってそれはもう期待していたんだが、目当ての内容はなく、新たな任務の指示だけだった。

アルカニス空中神殿の守護者を倒して安全を確保しろというご命令だったわけさ。

本来の任務は失踪したディーヴァに関する情報の収集だったのに、いきなり空中神殿の任務を受け持つことになるとはな。一体上層部はどういうつもりでこんな命令を下したんだ……。

まあ、仕方ない。末端なんだから、上から言われたおりにやるしかないんだよな。
アルカニス空中神殿は、様々な凶悪生物であふれている。

やつらは神殿を守るために作られた守護者だ。悪意があろうがなかろうが、接近する者なら片っ端から攻撃してくる。

俺の直感では、この任務の目的は単なる安全の確保ではないはずだ。

われわれ沈黙の審判所が、そんなことを気にする訳が……とにかく、助けてもらわなくては。理由は何であれ、任務は完遂しなきゃならないんだからな。

アルカニス空中神殿へ行き、アルカニス テンペルゲルムとルーイン パンドランゲルムを倒してもらいたい。
おかげでひと安心だ。俺は同時にいろんな仕事をこなせないタイプだから、新たな任務と既存の任務の両立に常に悩んでいたんだ。

それはそうと、誰を倒すべきか、ちゃんと聞いたか？アルカニス テンペルゲルムとルーイン パンドランゲルムだ。

やつらはムスフェル火山の西に広がる空中神殿を守っているから、よく目を凝らして見てくれ。

では、プレーヤーさんのことを信じて待っているよ。
沈黙の執行者だと明かしたときの人びとの反応は面白い。

内心怯えながらも、親しみを持っているように取り繕う。少し脅かすだけで震え上がるしな。

これぞ権力の醍醐味ではないか。

だが、俺の望みは弱い人間どもに恐れを抱かせることなんかじゃない。パンデモニウムのディーヴァたちを震え上がらせる審判官になりたいんだ！

そのためには、今の任務を忠実にこなさなければ。俺の頼んだ仕事が終わったなら言ってくれ。
アルカニス空中神殿のテンペルゲルムとパンドランゲルムを倒したとはご苦労さま。

アヌンド 審判官がどうしてこんな任務を指示したのかはわからんが、とにかく仕事が完了できてよかった。

これは感謝の印として用意したプレゼントだ。気に入ってもらえるといいが。