待って！ちょっとだけ待ってください！

(アランの遺品に手を置いて何かを唱えはじめる)

(本が光を放ち、封印が解けた)

アランから話は聞いていたんです。この日誌の封印を解く方法をね。
(ページをめくりながら)ふむふむ……アランが記録した日誌ですね。ずいぶん昔から書いていたようですが……。

これはゲロンに渡すと良いでしょう。

アランを説得してほしいという頼みを聞いてあげられなくて悪かったとは思いますが、この遺品を見れば、ぼくの気持ちを分かってくれるはずです。

方法は何であれ、アランが煉族のためにがんばってくれたという事実はよくわかるでしょうし。

アランが望んでいたように、煉族が過去の傷を乗り越えて前進していけることを願っています。
そうだ！その前にキセロに報告してあげないと。

要塞のお偉いさん方が、あのかわいそうなガーディアンをどれほど圧迫していることか……。

きっと今もあなたが戻ってくることを、首を長～くして待っているはずです。

さあ、キセロのところに行ってください。忘れられたヌビリム工房のことは片付いたから、計画どおりヌビリムの遺産を調査してもいいと伝えるのです。
ぼくはここの風をもっと満喫してから帰りますよ。

悲劇の最期を迎えたアランの魂も慰めてあげたいし。

あなたはお忙しい方ですから、今すぐ出発してください。それから、その遺品は必ずゲロンに渡してくださいよ。
(大喜びして)あっ、プレーヤー！ようやくお戻りですね！

こうして待っている間にも、破壊された工房を早く調査しろってプレッシャーをず～っとかけられていて……。

本当に首を長くしてプレーヤー様のお帰りを待っていたんです。

それで、どうなりました？スレイオンの件はちゃんと終わりましたか？
うまく片付いて調査を進めることができるのは嬉しいのですが……。

(ため息をつきながら)結局退治するしかなかったのですか。

あれだけアランを説得してほしいと頼んでいたゲロンのことを思うと残念でなりません。

プレーヤー様からゲロンに説明してあげてください。
1人で来たのか、若いエリオスよ。

なぜアラン様は一緒じゃない？

スレイオンはどうなった？彼がアラン様を説得すると豪語したのだ。

説明してくれ、エリオスよ。
なぜ……なぜこんな遺品だけが戻ってきたのか。

われわれを導いてくれた賢者アランは、そのような結末を迎えたのか。

むなしい……苦痛も忍耐もむなしいものだ。

われわれがこんな人生を歩んできたことも、正しいことであったのかわからなくなった。