私がこんなに老いぼれるまでの間、我が息子デルラビスを探すために行ける場所は全て行った。

ガーディアンたちや軍団長たちは、デルラビスが魔界に行った後、消息を経ったらしい。彼らはデルラビスが死んだと思ってるみたいだけど……私はどう考えてもデルラビスが死んだなんて思えないよ。

死んだら、多分私が気づくはずだよ。人間には勘というものがあるだろ。

だから絶対に絶対に死んだわけがないんだよ。
私の聞いた最後の目撃証言は、デルラビスが炎の神殿というところに行ったという話だった。

だからがんばって探してきたんだけど、私は人間だからそんなに恐ろしいところには行けない。だからディーヴァ様に頼んでいるのさ。

どうか、我が息子デルラビスを見つけておくれ！
この前にある扉は、炎の神殿につながっているそうだ。

この扉から炎の神殿へ行ってデルラビスを探してみておくれ。

デルラビスがそこにいなければ……息子が持っていたものだけでも見つけて持ってきてほしいねえ。

この年寄りに遺品の1つくらい、与えてくれてもいいだろう？
天族に会うのは本当に久しぶりだ。

ところで、何の用でこんなところまで来たのかな？

魔界に来たとたん道に迷ったんだったら、早くこの神殿から離れたほうがいい。
母が私を探しているとはどういうことかな？母は私が覚醒するずっと前に亡くなっているんだ。

(ハグネという名前を聞いて)ハグネが……彼女がまだ私を待ってるだと？

彼女がなぜ私を息子だと言ったか見当はつく。もう数十年の歳月が流れておばあさんになっているはずだ。恋人を探すだなんて言えなかったんだろう。

私はもう心変わりしてしまったんだ。だが、彼女にこの事実を知らせるなんて惨酷すぎる。だから、ハグネには私が死んだと言ってやってくれ。

ハグネと私の名前が刻まれたネックレスを渡そう。私はすでに死んでいて、このネックレスしか発見できなかったと伝えてくれ。
今回も1人で帰ってきたんだね。

デルラビスの生死はわかったのかい？

なんとか言っておくれよ。
だから……地面に落ちていたこのネックレスを見つけたんだね？それも遺骨のすぐ横で？

信じたくなかったのに……違うと思っていたのに……。

ううう……おお、デルラビス！