今ごろ故郷はテオニアの花が満開だろうなあ。

毎年この時期になると、家族と一緒に景色のいいところへピクニックに行き、母が作ってくれたジュキニのパンを食べたものです。

ああ、あのパンをもう一度食べることができれば……ゴクン。最近、何だか故郷が恋しくなるのです。
帰りたい気持ちは山々ですが、まだその時じゃありません。

故郷を離れたときに決心したことがあるのですよ。戦士として自分の名を轟かせ、金の鎧を身にまとって帰るんだとね。

そして、俺を見下していた人たちを見返してやるのです。
この名はそれなりに轟かせましたから次は金の鎧を作ればいいのですが、金の鉱石を集めるのが難しくって。

ディーヴァ様が手伝ってくれれば、金の鎧を早く仕上げられると思いますが、どうですか？

協力してもらえますかな。もちろん、お礼は十分にしますぞ。
快く引き受けてくれてありがとうございます。

じゃあ、金の鉱石を10個ばかり頼みますぞ。ここはどこに行っても金があるから、見つけるのは簡単でしょう。

きらきらと輝く金の鎧を身にまとうことを考えたら、もう興奮してきてしまいました。

はっはっはっは。それじゃあ、よろしく頼みましたぞ。
頼んでいた金の鉱石は採取してきてくれましたかな。

ディーヴァ様が出掛けている間に、金づちをいくつか用意しておいたのです。

ムーグルの友人たちと金を薄く延ばして金の板を作るためにね。

さあ、金の鉱石を渡してもらえますかな。
おや、俺の気が急いていたのですかね。

いくらディーヴァ様とはいえ、金の鉱石を10個も採取するのに、こんなに早くできる訳がありませんな。

急かしてしまって申し訳ない。

早く金の鎧を作って故郷に帰りたい気持ちが先走ってしまいました。持ってきてさえくれれば、急がなくても結構ですぞ。
ワーオ！きらきらと輝いていてまぶしい！

これで金の鎧を作れば、本当に格好いいでしょうな。

出来上がった金の鎧を想像したら、もうドキドキしてきちゃいましたよ。本当にありがとうございます。