もう1つ、おいしい話があるんだ。

イスハルゲン収容所には、古代人のアクセサリーよりもっと値打ちのあるお宝がある。それが魔力のキューブだよ。

キューブそのものにも値打ちがあるんだが、その中にいろんな金銀財宝が入っているらしい。

今回のターゲットはそれに決定だ。

実は、その魔力のキューブがイスハルゲン収容所にあるってことは、別に秘密の情報でもないんだ。この辺りの人ならみんな知ってるさ。
それなのに今まで盗掘されずに眠ってる理由は、キューブの主人の魂がいるせいなんだ。

碑石を触ると現れるらしいんだが、すごく恐ろしいらしい！だから、知っていても、誰もあえて手を出したりはしないのさ。

お金は欲しいが、命はもっと大事だってわけだな。

でも、考えてみろよ。死んだやつがそんなお宝を持っていたって何の役に立つ？

それを必要とする人間が使ったほうが、ずっといいと思わないか？
収容所の亡霊を退治したんだから、この件もそう難しくはないだろう？

どうすればいいかゆっくり説明するから、俺が教えるとおりにやるんだぞ。

まず、イスハルゲン収容所の共同墓地に行って碑石を叩いてみな。そうすると、お墓の主人が現れて攻撃してくるはずだ。そうしたら、そのゴーストを退治して魔力のキューブを持ってくればいい。

ところで、1つだけ問題がある。それは、どの墓の主人が魔法のキューブを持っているかはわからないということなんだ。

それでもまあ、ひとつひとつ叩いてみれば、キューブの主人にいずれ当たるんじゃないかな。
イスハルゲン収容所の共同墓地に行って碑石を叩けばいいんだよ。

そしたら、お墓の主人のゴーストを退治してキューブを拾ってくれば、それでおしまいだぜ？

こんな簡単なこと、どうしてできないんだ！

ちょっと大変な仕事だが、俺のためだけにやるわけじゃないだろ？

金を手に入れるためには、当然苦労がつきものなんだぜ。
思ったより早く戻ったな。

墓の主人もおまえを前にしたら、すくみあがって気でも失ったんじゃないか？

そうなると分かっておまえに頼んだんだがな。

で、魔力のキューブは持ってきたか？
イスハルゲン収容所の共同墓地に行って碑石を触ってくるんだぞ。

そして、お墓の主人のゴーストを退治してキューブを拾って持ってくれば、それでおしまいだぜ？

こんな簡単なこと、どうしてできないんだ！

少し大変な仕事ではあるが、俺のためだけにやる訳じゃないだろ？

金を手に入れるためには、当然苦労がつきものなんだぜ。
これがまさに、その魔力のキューブだな！

へぇ、本当に金になりそうだ。外見からしてピカピカしているもんな。

中には何が入っているのかな？開けてみるか。

ちょっと待て。どうやって開けるんだ？開けるところがないぞ。

ちょっと開けてみてくれ。
ちくしょうめ！苦労して魔力のキューブを手に入れたのに、開けられないなんて。

ウワサが本当なら、このキューブを開けるためには特別な力が要るんじゃないか？イスハルゲンには、そんな特別な能力を持った者はいないはずなのに。

それじゃあ、一体全体これをどうやって開けるっていうんだ！

(熱心に考えて)ああ！
イスハルゲン収容所の建物の間にある坂道をまっすぐ上がると、忘れられた流刑地という場所がある。あそこに行くと、クリスタルの中にムニンというディーヴァが閉じ込められているんだ。

パンデモニウムではすばらしい名声の持ち主だったんだが、何の罪を犯したのか五柱神の命令でここに流されてきたそうだ。

気難しい人でな、刺激すると大変だとか色々とウワサはあるけど、今は選択の余地なんかない。

あまりに超越した能力を持っていたせいで、その力を封じるためにクリスタルの牢獄に閉じ込められたそうだ。だから、そこに行って頼むか脅しつけるかどうにかして、キューブを開けてもらってきてくれ。

これが開けられなかったら、苦労して盗んだのに台無しになるぞ。
さっきから墓のほうが騒々しいと思っていた。

墓に眠る魂のところにまで盗みを働きにきた悪漢がいるのかと。

そのキューブを開けてくれという話で来たんだろう？
おまえのような盗っ人の話を聞くとでも思っていたのか？

もっとも、私の頼みを聞いて役に立ってくれるのなら聞いてやらないこともない。

ただで片棒をかつぐことはできないから、とりあえず頼みを聞いてくれるかな。

あっちに下りていくとグレイブ スパークルがいる。あいつらを退治してきてほしい。

あいつらがカサコソ動き回るせいで、ゆっくりと思索にふけることもできないんだ。

やつらを退治してくれたら、おまえの望みを聞いてやろう。
それで、グレイブ スパークルを退治してくれたのか？

こんなに簡単なこともやれないんじゃ、盗賊団の名が泣くぞ。
グレイブ スパークルを退治したところを見ると、盗賊団の名前もダテじゃないようだ。

頼みを聞いてくれたから、キューブを開いてやろう。

私のようなディーヴァにとっては、まったく難しいことではない。オードの流れさえ調整すればいいことだからな。

直接手を触れる必要すらない。

用が済んだなら、さっさと帰るがいい。目の前をウロウロせずにな。
どうなった？

例のディーヴァは魔力のキューブを開けてくれたのか？

実はおまえがそいつの気に障ることをして、キューブだけ奪われて帰ってきたらどうしようかと心配してたんだ。
ウ、ウワー！本当にすっげー！

宝石にアクセサリーに、武器まで……。

俺たちだけでこっそり分けようと思ったが、こんなスケールのでかいお宝はさすがに親分に報告しないとな。

でも、その前に少しは俺たちでいただこうぜ。じゃ、これはお前の取り分な。