プレーヤーよ、よく来てくれた。

君に伝えたいことがあって来てもらったのだ。

重要な仕事についての話なのだが、直接君に連絡する方法がなかったのでな。
ディオニシアの酒場のルーディナが、君に秘密裏に伝えたいことがあると言ってきた。

詳しいことは聞いていないが、様子から察するに君の過去に関することではないかと思う。

急ぎの用だと言っていたから、すぐにエリュシオン外港へ行き、会ってくるといい。
お待ちしていました、プレーヤーさま。

このディオニシアでは、いらっしゃるお客さまのプライベートや過去については触れないことが原則ですが、ときには例外もあります。

ある人を探してくれと頼まれたのですが、あまりにも切羽詰まった様子でしたので助けてあげたくなったのです。

しかも、その人が探している人物というのがどうもプレーヤーさまのようなのです。
ご自身のことはあまりおっしゃらなかったので、なんとお答えしたらいいか……とにかく、その方が探していたのは、過去の記憶を失くしたディーヴァでした。

それを聞いて、すぐにプレーヤーさまのことが思い浮かんだんです。

だって、私のことを覚えていらっしゃらないし、記憶を失った傭兵がディーヴァになったという噂ですから。

とにかく、エルデス神殿にいるモライさまを訪ねれば、お会いできるようにしてあるから伝えてほしいとのことでした。

いらっしゃるまで待つつもりだと、そうおっしゃっていましたよ。
カイジネル神の悟りが与えられんことを。

幻影を治めるカイジネル神の聖所、エルデス神殿にいらしたことを歓迎いたします。

大巡礼に来られた方ではないようですが……どういったご用でしょうか？
ああ、イカロニクスが話していた方がプレーヤー様なのですね。

お待ちしておりました。とはいえ……こう申し上げてはなんですが、少し心配しています。

イカロニクスがいる闇の破片は、とても危険な場所です。プレーヤー様が耐えられるかどうか……。

しかし、イカロニクスの頼まれていることですから、特別にお送りいたしましょう。

闇の破片へ行く準備ができましたら、おっしゃってください。
プレーヤー様！噂を聞いてもしやと思いましたが、本当に生きていたんですね。

生きているという噂を聞いてからはプレーヤー様を探すため、四方八方を調べてまわっていました。

私のことを覚えていらっしゃいますか？隊長の部下だったイカロニクスです！

ああ……そのお顔からすると、私が誰なのか覚えていらっしゃらないようですね。
記憶を完全になくされたようですし、仕方のないことです。

私が、プレーヤー様が身分と記憶をなくす前に起きたことを説明します。

プレーヤー様と私は、アリエル神が率いる蜃気楼 レギオンに所属していました。秘密裏に動く軍団なので、われわれのレギオンの存在を知る人はほとんどいませんでした。

プレーヤー様が軍団長で、その下には私を含む小数のエリート軍団兵がいました。

そして、カラマティスに記憶のアーティファクトを探しに行くのが、われわれのレギオンが受けた最後の任務だったのです。
私以外のみんなが任務を遂行しに行ったあと、すべての連絡が途切れました。戻ってくる時間を過ぎても、誰も戻ってきませんでした。

生死くらいわかればと、いろいろ手を尽くしてはみたのですが無駄でした。全員が戦死したとしか思えませんでした。

それで、アリエル神にこのことを伝えてどうすればいいかお尋ねしたかったのですが、そうすることもできませんでした。一介の軍団兵に過ぎない私には、神に謁見する資格はありませんでしたので。

ひとり生き残ってからは、途方に暮れてしまいました。プレーヤー様が指示した秘密の任務もありましたが、レギオンが消えてからは引き続き遂行するのも難しくなりましたから。
それは、われわれレギオンの中にいる裏切り者を探す任務でした。任務を遂行しに行くたびに、まるであらかじめ知っているかのように敵が現われ、危機に陥ることが増えていたのです。

それで、レギオン内部に裏切り者がいるという確信を持った軍団長が任務を下しました。それを受けて私は、ひとりで裏切り者とその背後を探るためにエリュシオンへ行っていたのです。

カラマティスでレギオンが全滅したのも、その裏切り者のせいではないだろうかと思いました。私もまたどうなるかわからないので、とりあえずここに逃げてきて資料を隠したのです。

あの上のほうに洞窟が1つあります。そこにある箱にその資料を入れました。行って確かめてみてください。裏切り者が私を探しているかもしれないので、私もここに長居はできません。

飛行経路がありますから、準備ができたらすぐに飛んでいってください。
なんてことだ……プレーヤー様！

生きていらしたんですね！本当によかったです。

プレーヤー様だけでも生きていれば、われわれレギオンの名誉を回復させることができます。
そんな……私が誰かだなんて……。

記憶をなくされたのですか？では、ここにはどうやって？

(しばらく沈黙してから)イカロニクス！そうですね？あいつなんですね？

軍団長の命令でレギオン内の裏切り者を探していましたが、イカロニクスが疑わしかったので徹底的に調べていました。

その結果、やつが罠を仕掛けたことを確かめて後を追ったのですが、悔しいことにやつに消滅させられてしまったのです。

今の状況から察するに、軍団長を除いた全員がカラマティスで消滅したに違いありません。やつの仕掛けた罠にはまって……。

おまけに、生き残ったプレーヤー様をふたたび死地へ追いやろうとは……。
今、ここから逃れる方法は、スティグマの能力を発揮することだけです。

軍団長はもともとスティグマを使用されていましたから、今でも使用できるはずです。

これは、私の魂が結晶化したスティグマです。これをスティグマの破片と一緒に装着してください。外では使用できませんが、アサシン スペクターを倒す間くらいは使用できるはずです。

何があってもここから抜け出さねばなりません。そして必ず記憶を取り戻し、イカロニクスに復讐してください。

われわれレギオンを全滅させた裏切り者に、しかるべき報いを与えてやらねばなりません！
ウィンドウを開き、私が差し上げたスティグマの結晶を装着してください。

スティグマの破片があれば装着することができます。

無事に装着したら、スティグマの結晶に込められた力を使用できるでしょう。
うまく装着されましたね。やはり、昔使っていた頃の記憶が残っているのですね。

私が魂だけの存在になってまでここに残った理由は、今、この瞬間のためだったという気がします。

装着する方法も覚えていましたし、使い方も覚えていますね？

スティグマもまたスキルに他なりませんので、他のスキルと同様の方法で使用できます。
軍団長、イカロニクスがめぐらせた計略がまだまだあるようです。

まだ、アサシン スペクターの力を感じます。やつを倒さなければ、ここから抜け出すことはできません。

しかし、私にはスペクターを倒す力がありません。ですから、プレーヤー様がスティグマを使ってやつを倒してください。

そうしたら、私が最後の力を振り絞ってプレーヤー様を外へ出して差し上げましょう。
私は、おそらく消滅するでしょう。ですが、私にはなんの未練もありません。

今日まで魂として残っていたこともプレーヤー様を助けるためだったと思えば、嬉しいくらいです。

すぐにアサシン スペクターが現われるでしょう。油断なさらないでください。

これから私は身を隠し、プレーヤー様を外に出す準備をいたします。

無事に戻ってイカロニクスに裁きを下し、われわれ蜃気楼 レギオンの名誉を取り戻してください。

光がプレーヤー様とあらんことを。
さあ！早くスペクターと戦う準備をしてください。

私は精神を集中して、最後の力を集めることにします。
闇の破片には行ってきましたか？

イカロニクスには会いましたか？
昔の仲間のイカロニクスが裏切り者だったんですか？

ふたたび記憶を取り戻すことを恐れ、プレーヤー様を罠にはめたということですか？

そんな……しかし、エクスという方の魂が残っていたことは幸いでした。

ところで、闇の破片でスティグマを装着して使ったと聞きましたが本当ですか？

ああ、今は消えてしまったのですね。それでも、スティグマを使用できるようになったのであれば、ラビリントス様に報告したほうがいいと思います。
表情から察するに、いろんなことがあったようだな。

報告することがあるなら、ちゃんと整理して話してみろ。
君を探していたということ自体が罠だったというのか？

ふむ、記憶を失った君を探し出して再び罠にはめようとするとは、過去の君はいったいどんな身分だったのか……。

とにかく、スティグマを使用できたとは驚きだ。今まで経験した内容を聞いたかぎりでは、どうやらもうスティグマを使用する資格ができたように思える。

オルフェに会いに行ってスティグマについての説明を聞き、一度使ってみるといい。
そうですか……あなたは、普通のディーヴァとはまるで違う経験をされたのですね。

ラビリントス様のおっしゃるとおり、スティグマを使用する資格はもう十分あると思います。

欲しいスティグマがあれば、クリメネから購入してきてください。いつでも装着してさしあげましょう。